2019年2月23日(土)

トヨタ、米で1.1兆円投資 トランプ政権にらむ

2017/1/10 1:22
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【デトロイト=中西豊紀】トヨタ自動車は9日、米国で今後5年間に100億ドル(約1兆1700億円)を投資する計画を明らかにした。新型車の導入準備や生産性の向上に充てる。8日には欧米自動車大手のフィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)も10億ドルを投資する計画を発表。トランプ次期米大統領が製造業に米国での投資・雇用増を求めており、自動車大手がこれに応じる形になる。

トヨタ自動車は米国市場で年末に「レクサス」の最上級セダン「LS」を投入する

トヨタ自動車は米国市場で年末に「レクサス」の最上級セダン「LS」を投入する

トヨタの投資計画はデトロイトで開催中の北米国際自動車ショーで、豊田章男社長が記者会見で説明する。トヨタは年内に米ケンタッキー工場で主力セダン「カムリ」の新型車の生産を始める予定だ。投資はカムリなどの新型車の生産に充てる予定で、工場の生産性の向上にもつなげる。

トヨタを巡っては先週、トランプ氏がメキシコで建設中の新工場を非難する声明を出した。トヨタ幹部は新工場について「米国の雇用を減らすものではなく、計画は続行する」と話す。新工場の建設に合わせて米国への関与を鮮明にすることで、理解を得たい考えだ。

FCAも8日、米国のミシガン州とオハイオ州の工場の設備増強のため計10億ドルを投じ、約2000人を追加で雇用すると発表した。設備増強により、主に大型車「ジープ」ブランドの車の生産能力が増える。ミシガン州の工場では現在メキシコで生産する「ラム」ブランドの大型ピックアップトラックをつくる余力が生まれるという。

FCAは2016年夏ごろから「17年初めには米国での小型車生産から撤退する」(セルジオ・マルキオーネ最高経営責任者=CEO)との方針を示していた。ガソリン安に伴う小型車需要の減少が主因だが、その結果生じる従業員の雇用への影響については具体的な対策を表明していなかった。

フォード・モーターは北米国際自動車ショーで、20年からミシガン州の工場で中型SUVを生産開始すると発表した。ただ、生産台数や投資額など詳細は明らかにしていない。

トランプ氏は米自動車メーカーに繰り返し米雇用拡大を求め、海外生産の増強を批判してきた。FCAのマルキオーネCEOは北米国際自動車ショーの会場で記者会見し、トランプ氏の国内保護主義について「政策が変われば合わせていくしかない」と述べた。

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