2018年11月16日(金)

マクドナルド、情報拡散に苦慮 異物混入を陳謝

2015/1/8付
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日本マクドナルドホールディングスは7日、青森など4都府県で起きた異物混入への対応について発表した。破損した調理機器の部品が交じった商品では子供がけがをしていたことも明らかにした。消費者がインターネットなどで情報を発信する時代となり、従来の対応では追いつかない現状が浮き彫りになった。

「多くのお客様に心配と迷惑をかけた。深くおわび申し上げる」。海外出張中のサラ・カサノバ社長兼最高経営責任者(CEO)に代わり、記者会見した青木岳彦取締役らは深々と頭を下げた。

商品への異物混入について記者会見で謝罪する日本マクドナルドホールディングスの青木岳彦取締役(右)と日本マクドナルドの菱沼秀仁取締役(7日午後、東京都新宿区)

商品への異物混入について記者会見で謝罪する日本マクドナルドホールディングスの青木岳彦取締役(右)と日本マクドナルドの菱沼秀仁取締役(7日午後、東京都新宿区)

4件のうち、原因が分かったのは4号線郡山安積店(福島県郡山市)のデザート商品「サンデーチョコレート」だけ。調理機器を組み立てる際に不手際があり、破損した部品の一部が交じった。

東陽町駅前店(東京・江東)と三沢店(青森県三沢市)の「チキンマックナゲット」のビニール片は成分の分析や混入場所の調査を進めている。外環河内長野店(大阪府河内長野市)の「マックフライポテト」に入っていたという歯は工場や店舗のどこで混入したか特定できなかったという。

マクドナルドの基準によると、4件は食中毒やおまけの不具合といった広く消費者に告知する案件とは異なり、公表せずに「個別対応するもの」(事業会社日本マクドナルドの菱沼秀仁取締役)だった。「管轄の保健所にすべて報告する」(青木取締役)など従来通りに対応。それぞれの件で消費者には謝罪し、返金も申し入れたという。

ただ、このほかにも京都府でホットケーキに金属片、沖縄県でマフィンにプラスチック片が交じっていたとの情報がマスコミの報道やネット上で拡散しており、軌道修正を迫られた格好だ。

旧アクリフーズ(現マルハニチロ)の農薬混入事件で第三者検証委員会の委員長を務めた奈良県立医科大学の今村知明教授は「企業も消費者もネットの告発や意見に敏感になりすぎている」と指摘する。実際、不二家子会社の運営するレストランのケーキがカビで変色していた件は発表前に購入者の一人が変色したケーキの画像をネットに投稿して話題を集めた。まるか食品(群馬県伊勢崎市)のカップ麺「ペヤングソースやきそば」の全面生産停止に至った虫の混入も購入者のネット投稿画像が発端だった。

再発防止策として、マクドナルドは金属探知機による検査や目視での確認作業などを徹底する考え。東陽町駅前店ではビニール片をアルバイトが紛失する失態もあり、青木取締役は「従業員の教育を継続して実施し、適正に仕事ができるようにする」と述べた。

中国の仕入れ先が使用期限切れの鶏肉を使っていた問題が2014年7月に発覚し、マクドナルドの食材に不安を抱く消費者は多い。今回の異物混入を受け、さらに「客足が遠のいている事実はある」(青木取締役)。既存店売上高が14年11月まで5カ月連続で2ケタの前年割れと低迷するなか、信頼回復への道は一段と険しくなった。

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