大人女子に「リカちゃん」人気 タカラトミー上方修正

2017/2/7 17:29
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 タカラトミーの玩具販売が好調だ。今年で発売から50周年となる「リカちゃん」人形などが「大人女子」にも人気を集め、7日には業績予想を上方修正した。ミニカーの「トミカ」などの定番商品のシリーズでも大人に照準を合わせた高価格帯の商品を増やし、顧客層を広げている。

 タカラトミーが7日に発表した2016年4~12月期の連結売上高は前年同期比3%増の1317億円、最終損益は78億円の黒字(前年同期は27億円の赤字)だった。海外事業ではなお苦戦が続くものの、国内でのターゲット拡大が奏功した。

 新しい顧客層の開拓は、少子化による子ども向け玩具市場の縮小や海外事業の苦戦で低迷していたタカラトミーの収益改善にも一役買っており、同社の連結最終損益は2017年3月期に3期ぶりに黒字転換する見通しだ。同日に発表した通期見通しは売上高が前期比0.6%増の1640億円、営業利益が同2.6倍の70億円。海外での販売減で売上高は従来予想を40億円下回るが、営業利益は同30億円、最終損益は25億円上回る。

 「もうすぐバレンタイン本番ね♪今年はどんなレシピに挑戦しようかな?」――。タカラトミーの業績改善の「立役者」の1人である「リカちゃん」が流行の服を着た写真やコメントを投稿する公式ツイッターはフォロワー数10万人強を抱える。リカちゃんは登場から50年たつが、設定上は永遠の「11歳」。ツイッターのほかインスタグラムなども駆使して、人形遊びをする子ども世代だけでなく、「大人女子」にも直接語りかける。

 大人向けの商品シリーズも拡充している。リカちゃん人形の中心価格帯は2000~3000円程度だが、15年に子どもの頃にリカちゃんで遊んだ購買力のある大人をターゲットにした1万円台の高価格帯の商品を1000体限定で発売したところ完売した。16年6月には「リカビジューシリーズ」として、ドレスではなく10~20代前後の女性に実際に流行している洋服を着せた5000円台のリカちゃんを発売。「リカちゃんを単なる玩具ではなく、ひとつのブランドとして再認識してもらえた」(同社)という。

 リカちゃんのほか、「トミカ」でも細部を細かく再現したスポーツカーや戦車などを高価格帯で売り出した。こうした大人向け戦略に加え、主力顧客層の子ども向けにアニメ番組と連動したベーゴマの「ベイブレードバースト」の玩具販売などが好調で、4~12月期の国内の売上高は前年同期に比べて2割超伸びた。

 ただ、リカちゃんやトミカの「復活」は株価に織り込まれつつある。タカラトミーの株価は昨年12月に1312円と、2001年7月以来、約15年ぶりの高値を回復。足元でも1200円前後の高値圏で推移している。大人向けの商品はいわば、50年にわたってファンを獲得してきたリカちゃんの再ブランド化という「貯金」を使ったもの。今後は、次世代の定番となるような商品開発や海外事業のてこ入れなどを通じて、黒字化後の将来像を示せるかも問われそうだ。(富田美緒)

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