2019年2月16日(土)

コンビニ、半径500メートルに金脈 ローソン・佐川提携

2015/4/7付
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ローソンと佐川急便を傘下に持つSGホールディングスは7日、コンビニエンスストアを拠点とする宅配サービスで新会社を設立すると正式発表した。2017年度までにローソン1千店でサービスを展開し、コンビニから半径500メートルの消費者を囲い込む。コンビニ店舗数は全国5万店、年間売上高は10兆円に及ぶ。「コンビニ経済圏」を狙った陣取り合戦が激しくなってきた。

新会社「SGローソン」の設立を発表し握手するローソンの玉塚社長(左から2人目)、SGホールディングスの町田社長(同3人目)ら=7日午後、東京都港区

新会社「SGローソン」の設立を発表し握手するローソンの玉塚社長(左から2人目)、SGホールディングスの町田社長(同3人目)ら=7日午後、東京都港区

ローソンとSGは6月に共同出資会社を設立する。ローソンが51%、残りをSGが出資する。まず都内のローソン20店で個人宅にインターネット通販商品などの配送を始める。新会社の配達員はタブレットなどを持参し、高齢者や共働き世帯を中心にコンビニの商品の注文まで受け付ける。17年度までに1千店に広げていく計画だ。

7日記者会見したSGホールディングスの町田公志社長は「ノウハウを補完しあえば非常に有益なインフラとなる」と指摘した。ローソンの玉塚元一社長は「コンビニが異業種と組み『ご用聞き』までやれば競争力は高まる」と強調した。

玉塚社長は日本郵便との連携も示唆した。ローソンで「ゆうパック」を扱うなど日本郵便とは関係が深い。佐川と日本郵便の合計の宅配便シェアは取扱個数ベースで4割を超す。連携が実現すればローソンのサービス力が一段と増すとみる。

ローソンはコンビニと組みたい異業種を巧みに取り込み店舗のサービス網を広げる戦略だ。佐川との提携もまずローソンを物流インフラとして機能を広げる。そこにアパレルやネット通販などを呼び込み「ローソン連合」を作り上げる。

消費者の日常生活に入り込むコンビニは企業にとって魅力的だ。コンビニの店舗は全国に5万店で郵便局の2倍。コンビニをサービス拠点として活用する動きは活発で、物流大手ではヤマト運輸がファミリーマートなどで宅急便を受け取れる。ネット通販のアマゾンジャパン(東京・目黒)もローソンで商品の注文と受け取りが可能だ。

コンビニ最大手セブンイレブンを傘下に持つセブン&アイ・ホールディングスは10月からコンビニを活用したネット戦略を始める。イトーヨーカ堂やそごう・西武などグループのネット通販商品の受け取り窓口にセブンイレブンを使う。朝注文すれば夜には家の近くのコンビニに届くという機動力を武器にする。

取り扱うのはグループの商品やサービスだけ。「セブン経由でしか手に入らない商品」で消費者を囲い込む。高級衣料品店のバーニーズジャパンを2月に完全子会社にしたのも自社の品ぞろえを増やすため。買収額は120億円とされサービス力向上にはM&A(合併・買収)も活用する。

現在、多くの小売店がネット消費に浸食されつつある。コンビニでも勝ち組はセブンイレブンだけとされる。ファミリーマートがユニーと経営統合を模索するなど生き残り競争は厳しい。店の魅力を高めていかに消費者に接近していくかが勝負の分かれ目となる。

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