2019年9月19日(木)

孫・トランプ会談、米メディアも高い関心 M&A加速と分析も

2016/12/7 13:52
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ソフトバンクグループの孫正義社長とトランプ次期米大統領の6日午後(日本時間7日未明)の会談に対して、海外メディアも高い関心を寄せた。米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)などは、孫氏が米国内でのM&A(合併・買収)を進めやすいように規制当局に理解を求める狙いがあったのではないか、などと分析する内容も目立った。

「マサは、私が大統領選で勝たなければこんなことはしていなかっただろうと言っていた!」。トランプ氏はツイッターへの投稿で、自らの勝利が米国に巨額投資を呼び込んだとアピールしてみせた。孫社長は会談で、米国で総額500億ドル(約5兆7000億円)を投資し、5万人の雇用を創出するとトランプ氏に約束したという。

もっとも、米メディアの関心はトランプ氏の手柄よりも、なぜ、孫氏がトランプ氏に会ったのかに集中した。

WSJは「(保有資産10億ドル以上の)ビリオネア同士の会談」と題した記事の中で、孫氏がインドのモディ首相ら各国首脳と「直接渡り合ってきた」実績を紹介したうえで、関係者の話として「孫社長は(民主党政権下での)規制当局の厳しい姿勢が(米携帯電話4位の)TモバイルUSの合併失敗につながったことを直訴しようと計画していた」と伝えた。

ソフトバンクは2013年に買収した米携帯電話3位(当時)のスプリントと、TモバイルUSの合併を計画したが、米連邦通信委員会(FCC)の認可が得られずに破談になった経緯がある。経済メディアのブルームバーグは「破談後、スプリントがリストラを迫られる一方、TモバイルUSは無料動画配信や低価格戦略で米国内で最も成長スピードの速い通信会社になった」と指摘。孫氏の狙いが米国内でのM&A(合併・買収)戦略を再び加速させることにあると分析した。

メディアがトランプ次期大統領の手腕よりも、孫氏の狙いに注目するのも無理はない。今回、孫氏がトランプ氏に「約束」したとされる米国への投資は、サウジアラビアの政府系ファンドと共同で設立する1千億ドル(約10兆円)規模の投資ファンドを通じて実施する。「10月発表の(サウジとのファンドを通じた)投資計画に上積みしたものなのか、それとも一部なのか」(米誌ニューズウィークのカート・アイケンワルド記者)は不明。だとすれば、トランプ氏が米国への新規投資を引き出したとは言い切れない。

米紙ニューヨーク・タイムズもソフトバンク側が大統領選前日の11月7日の決算会見で「投資ファンドを通じて米国に多額の投資を計画している」と話していたことに触れ、「投資計画のどれだけが、これまで発表されたものと同じ内容かわからない」と指摘している。

(富田美緒)

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