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住友林業、7階建て耐火ハイブリッド木質ビルの建設着手

住友林業は6日、東京都国分寺市で木材と鉄骨を一体にした新建材を採用したビルの建設に着手した。ビルは7階建てで、国内で建築された木質系ビルとしては最も高層という。中高層ビルでも耐震性能を確保しながら木のぬくもりを出したい企業からの受注拡大を目指す。

アロマ製品輸入販売会社「フレーバーライフ」(同市)の本社ビルの建設を受注し、新建材を導入した。「社員がリラックスして働ける職場にしたい」との要望を受けて2016年10月に着工し、今年7月末に完成予定だ。

1~3階は建築基準法にのっとった耐火対策のため鉄骨造とし、4~7階部分に国産カラマツと鉄骨を組み合わせた新建材を導入。建材は柱や梁(はり)などに使っている。

建物内は天井や壁、柱などに木をふんだんに使っている。見た目は完全に木造の建物だが、柱や梁は表面を覆う木の中に鉄骨が入っているハイブリッド建材だ。H型の鉄骨の周囲を木で覆った。

鉄骨は一定の熱で強度が弱くなるが、木材は火災で表面が炭化することで奥まで燃え切らない性質がある。木材による建築物が制限される防火地域でも、木造感のあるビルの建築が可能となる。

現地はマンションやビルに囲まれた長細く狭い土地だ。建設工事がしにく場所だが、新建材は工場生産品で一般的な木材より細く軽いので狭い場所でも運搬しやすいうえ、かさばらないので建物内部を広くできる。

首都直下地震などの発生が懸念され、住宅密集地にある老朽化したビルの建て替えが急務になるなか、狭小地での建て替え需要を取り込む。

施工費は4億円。木材だけを使って建設するより安いものの、木材と鉄骨材を組み合わせた建材で建設した場合、ロックウールやケイカル板で被覆した鉄骨材に比べると約15%コストが高い。今回は国土交通省の補助金を活用して補ったが、コスト削減していく考えだ。

戸建て住宅各社は人口減少で住宅需要が縮小するなか、新たな収益源として4階建て以上の中高層の建築物の開発に注力している。

住友林業は木質の中・大規模の建築物の年間受注高を2019年3月期には100億円と16年3月期の2.3倍に伸ばすことを目指す。国も後押しする国産木材の需要を喚起し、林業の活性化にもつなげる考えだ。

(企業報道部 高木雄一郎)

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