/

自動車各社、外部提携を加速 米家電見本市

ホンダは米ドリームワークスと協力し、VRを使った車内の楽しみ方を提案(5日、米ラスベガス)

【ラスベガス=奥平和行、秦野貫】米ラスベガスで5日に開幕した家電見本市「CES」では、自動車メーカーが外部と提携を強める動きが目立った。日産自動車は2017年内にディー・エヌ・エー(DeNA)と自動運転の実証実験を開始。ホンダは駐車場代を自動で払える仕組みを米ビザと開発した。技術とサービスが急速に変化する中、メーカー単独の対応が難しくなっている現状が浮き彫りになった。

「電気自動車(EV)、コネクテッドカー(つながるクルマ)、自動運転といった技術を同時に1社で開発することはできない。社内に無い技術は協力してイノベーションを起こす」。日産のカルロス・ゴーン社長は5日、CESの基調講演でこう強調し、外部提携による新たな取り組みを次々と明らかにした。

DeNAと提携し、無人運転による運送などのサービス開発に向けて17年中に国家戦略特区の公道を使い実証実験を始める。15年に提携した米航空宇宙局(NASA)とは自動運転車を遠隔支援するシステムを開発。宇宙で探査機を遠隔操作する技術を生かし、急な工事など予期せぬ事態で停止した車を人間が遠隔操作で回復させる。ゴーン社長は「他社も含めて技術開発のスピードが上がっている。差を広げるチャンスだ」と述べた。

独BMWも4日、米インテル、先進運転システムのモービルアイ(イスラエル)と共同で、公道を使った完全自動運転車の走行試験を年内に始めると発表した。16年7月に提携した3社は既にテストコースで数千マイル(1マイルは約1.6キロメートル)の走行試験を実施したという。BMWのクラウス・フレーリッヒ取締役は4日の記者会見で自動運転車の開発競争は「スピードと(他社との)パートナーシップが勝敗を分ける」と話した。

自動運転車などの普及を念頭に、車中での過ごし方に的を絞った提携も広がっている。ホンダは5日、新たな車内での楽しみ方の提案に向け米アニメ制作大手のドリームワークス・アニメーションと協力していることを明らかにした。仮想現実(VR)技術に対応したゴーグルを装着すると、車の動きに合わせてVR画像の中に各種情報やゲームが表示される仕組みを共同開発する。

本田技術研究所の松本宜之社長は「人工知能(AI)が急激に進化し、様々なサービスが可能になってきた。外部企業や専門家と手を携えたオープンイノベーションが必要だ」と強調した。

ただクルマ作りの経験のない企業との協業には失敗の可能性もつきまとう。日産の幹部も「IT(情報技術)企業などとの提携は得るものも大きいがリスクも高い」と話す。また、むやみに外部依存を増やせば他社と似通った商品やサービスになってしまう。テレビや冷蔵庫で価格競争に陥った日の丸家電と同じてつを踏むおそれもある。

すべての記事が読み放題
有料会員が初回1カ月無料

セレクション

トレンドウオッチ

新着

注目

ビジネス

暮らし

新着

注目

ビジネス

暮らし

新着

注目

ビジネス

暮らし

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
新規会員登録ログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
新規会員登録 (無料)ログイン