日本KFC株、三菱商事が一部売却へ 出資37%に下げ

2015/11/6 21:42
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「ケンタッキーフライドチキン」を運営する日本KFCホールディングスは6日、筆頭株主の三菱商事が最大689万株の保有株式を売り出すと発表した。三菱商事の出資比率は65.86%から37.90%に下がり、親会社ではなくなる。業績が低迷している日本KFCは経営の独立性を高め成長軌道への復帰を急ぐ。三菱商事は資産の入れ替えで収益力を強化する。

11月中に627万株を一般の投資家に売り出し、需要が強ければ追加で約62万株を売り出す。売却価格は16~19日の株価を参考に決める。6日終値(2295円)で計算すると、三菱商事の売却収入は最大で約160億円となる。

三菱商事は2007年、約3割の日本KFC株を買い増し、子会社にした。だが、日本KFCは主力のケンタッキーでの顧客開拓の遅れや宅配ピザ事業の不振が長引き業績が低迷。前期は最終赤字になるなど、再建が急務となっていた。

日本KFCは今年8月に中期経営計画を公表し、18年3月期に連結営業利益を前期比5倍超の36億円に増やす目標を掲げた。三菱商事の出資比率が下がるのを機に意思決定のスピードを上げ、再建を急ぐ考え。三菱商事から日本KFCに派遣されていた取締役1人は6日付で辞任した。

日本KFCは今後、個人株主を新たな顧客として取り込む方針。投資家層の拡大に向け、6日には株主優待制度の拡充も発表した。16年3月末以降、100株以上を保有する株主(従来は1000株)に同社の各店舗で使える商品券を贈る。

一方、両社は三菱商事によるチキンの供給など取引関係は続ける。三菱商事は「個人株主を増やして多くのファンを作ることで販売を増やすのが目的」とし、客層の拡大で取引量の増加を見込む。株式の売却により日本KFCは子会社でなくなるが、連結対象ではあるため、同社の業績が回復すれば持ち分法投資損益の改善が見込める。

三菱商事はキャッシュフローを重視した経営を強化するなかで資産の入れ替えを進めている。既存資産を売却する一方、8月には東南アジア最大の農産物商社に約1300億円を出資した。今回の売却資金も新たな投資に活用する見通しだ。

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