速報 > 企業 > 記事

「元祖ブラックベリー」生産中止 スマホに押され

2016/7/6 12:02
共有
保存
印刷
その他

 多機能携帯電話のパイオニアである加ブラックベリー(オンタリオ州)は5日(カナダ時間)、パソコンとほぼ同じキーボードを搭載した多機能携帯電話の生産を中止すると明らかにした。10年ほど前に一世を風靡したものの、米アップルの「iPhone(アイフォーン)」の登場をきっかけに人気は下火になった。同種の端末はオバマ米大統領の愛器であることでも知られ、米CNN(電子版)は「安らかに眠れ」といった感傷的なタイトルでニュースを流した。

■COOは「自然の流れだ」と説明

 生産を中止する機種は、同社独自の基本ソフト(OS)である「ブラックベリー10」を使った多機能携帯電話端末「ブラックベリー・クラシック」。かつて人気を博した旗艦モデル「ボールド」シリーズに似たデザインを持つ“正当な後継機種”として2014年12月に発売していたが、売れ行きは周囲の期待に届かなかった。

 ブラックベリーは2000年代初頭から半ばにかけて、米国を中心に人気が沸騰。メール送受信、スケジュール管理、インターネット閲覧などの機能を備え、主に法人向けの多機能携帯電話として利用者を増やした。しかし、iPhoneが2007年に登場し、タッチパネルによる入力方式のスマートフォン(スマホ)市場が誕生。米グーグルのOS「アンドロイド」を使ったスマホも普及すると、ブラックベリーの販売は低迷していった。

 ブラックベリーの2015年12月~16年2月期決算では売上高が前年同期比30%減の4億6400万ドル(約470億円)に落ち込み、最終損益は2億3800万ドルの赤字に転落した。同社のラルフ・ピニ最高執行責任者(COO)は、生産中止を公表したブログで、「(生産中止は)自然の流れだ」と説明している。

 携帯端末の歴史を振り返ると、ブラックベリーは、スマホの先駆けとみる向きも多い。米国の金融街「ウォール・ストリート」の金融マンの間では素早く連絡をとるための必須ツールになっていた。

■「大統領もiPhoneにくら替えか」

 ブラックベリーのファンは政界にも多く、オバマ大統領も使っていた。2015年5月にはiPhoneのツイッターアプリからオバマ氏がつぶやきを初投稿し、「大統領もiPhoneにくら替えか」とネットで話題になったことがある。

 日本では、NTTドコモが2006年9月からブラックベリーの販売を開始した。在庫がある端末については今でも買うことができるが、インターネットなどを閲覧するための「ブラックベリーインターネットサービス」は既に2015年11月末で新規受け付けを終了。サービス自体も2017年3月末で終了予定で、以降は電話や一部のメール送受信に機能が制限される。

 欧米メディアの間では、生産中止を惜しむニュースが相次いだ。米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)は、「パンチャーズ(ブラックベリーのキーボードに慣れたユーザー)が悲しみに暮れた日」という見出しで生産中止の決定を伝えた。

(湯田昌之)

共有
保存
印刷
その他

電子版トップ速報トップ

企業・業界をもっと詳しく

企業がわかる。業界がみえる。ニュースとデータをまとめてチェック!

【PR】

【PR】

主要ジャンル速報

北海道 23日 7:01
23日 7:00
東北 23日 7:00
23日 7:00
関東 23日 7:01
23日 7:00
東京 23日 7:01
23日 7:00
信越 23日 7:00
23日 7:00
東海 24日 21:30
23日 21:30
北陸 23日 6:32
23日 6:25
関西 23日 6:32
23日 6:25
中国 23日 7:01
23日 7:01
四国 23日 7:02
23日 7:01
九州
沖縄
6:00
24日 6:00

【PR】



日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報