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商社、経営戦略曲がり角 大手5社の資源損失計3200億円

2016/2/5 20:32
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大手商社が資源価格の下落に苦しんでいる。住友商事は5日、2016年3月期にニッケルや鉄鉱石開発で1700億円の減損損失を計上すると発表した。大手5社合計の損失額は3200億円に達し、資源ビジネスの損益は赤字に転落する見通しだ。資源高を追い風に積極的な投資で成長してきた経営戦略が曲がり角を迎えている。

住商の16年3月期の連結最終損益は1000億円の黒字(前期は731億円の赤字)の見通しだ。期初計画は2300億円の黒字だった。マダガスカルのニッケルで770億円、南アフリカの鉄鉱石で183億円、チリの銅で140億円の減損損失を15年4~12月期に計上した。1~3月期にも「オーストラリアの石炭、ブラジルの鉄鉱石などで減損が発生する見通し」(高畑恒一専務執行役員)だ。

グループ会社のジュピターテレコムなどメディア・生活関連や輸送機・建機などは好調だ。インドネシアでの自動車金融再編に伴い300億円の利益を計上するが資源の落ち込みを補えない。

丸紅も5日、北海やメキシコ湾での原油開発にからみ720億円の減損損失を計上すると発表した。ただ、16年3月期の純利益は前期比70%増の1800億円と従来予想を据え置いた。減損額が前期より減ることに加え、海外での発電事業の伸びや北米のリース事業と中国での下水処理事業で評価益を計上する。

資源の価格は原油が1年前に比べて約5割、鉄鉱石が約4割、銅も約2割下落している。三井物産は銅や原油で約400億円、三菱商事と伊藤忠商事もエネルギーに関連して200億円規模の損失を計上する。5社合計の資源ビジネスの損益は400億円程度の赤字となる見込みだ。

資源価格の下落は「鉄鉱石の需給が引き締まるのに20年ごろまでかかる」(三井物産の松原圭吾・最高財務責任者=CFO)と長期化を見込む声が多い。「聖域なく保有資産の見直しを進める」(三菱商事の内野州馬CFO)など追加で損失が発生する懸念も残る。

資源事業の悪化を受け伊藤忠商事は提携した中国企業とアジアで消費関連事業の育成に取り組む。三菱商事の生活産業、三井物産のインフラなど、各社は資源以外の事業育成を急いでいる。

丸紅は5日、19年3月期までの中期経営計画を発表した。「海外のインフラや農業資材、穀物など非資源事業を強化する」(国分文也社長)として、最終年度に純利益を今期見通し比4割増の2500億円に引き上げる。また資金管理を強化し純現金収支を黒字化することで配当性向を25%以上に高める方針だ。

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