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インドネシアで都市開発2.3兆円 三菱商事など参加

【ジャカルタ=鈴木淳】インドネシアの大手財閥、リッポー・グループは4日、ジャカルタ郊外で大規模な都市開発に着手したと発表した。東京ドーム1000個分を超える5000ヘクタールの土地に住宅やオフィス街、文化・教育施設などを建設する。計画の一部には三菱商事など日系企業も参加する。事業費は278兆ルピア(約2兆3000億円)でインドネシア最大級の都市開発計画となる。

「メイカルタ」の名称で、ジャカルタ郊外の西ジャワ州チカランで建設を進める。第1弾として今後3~5年で住宅25万戸や少なくとも数十棟の高層ビルを建設するほか、商業施設や国内外の大学などを誘致する計画。一部はすでに「オレンジカウンティ」として三菱商事とともに開発を始めている。リッポーは三菱商事のほかに日系企業十数社が開発に参加するとしている。

4日、記者会見したリッポーのジェームズ・リアディ最高経営責任者(CEO)は「新しいジャカルタをつくる」と意気込みを語った。高層マンションなどの建設を進め「20年後には1500万人が住む都市にしたい」と述べた。

ジェームズ氏は「リッポーの67年の歴史の中で最も大きな投資だ」と話す。グループの中核企業、リッポー・カラワチの売上高の26倍にも及ぶ巨額の事業費に関しては「勇気がなければこの事業は不可能だ」と述べ、社運を懸けた大事業であることを強調した。今年はまず20兆ルピアを投資するという。資金調達方法の詳細は明らかにしなかったが、自己資金や金融機関からの借り入れ、社債発行などで賄う方針だ。

リッポーが新たな大規模都市開発に乗り出した背景には、インドネシアでは都市人口の増加によって慢性的な住宅不足が起きていることがある。特にジャカルタ首都圏では住宅難が深刻で、2月に行われた州知事選挙でも争点のひとつとなった。「この計画には商機がある」。リッポーは若い世代でも買うことができる住宅を用意するなど幅広いニーズに応えることで販売を伸ばす。

ジェームズ氏は記者会見で開発地の「地の利」を何度も強調した。開発地の周辺はトヨタ自動車など自動車産業の工場などが集積する地帯で、すでに多くの人が近隣で働いている。さらにジャカルタと主要都市バンドンを結ぶ高速道路にも近いほか、ジャカルタまでのLRT(次世代路面電車)の建設も進むなど、インフラも整いつつあるためだ。「インドネシアで最も重要な都市になるだろう」と"予言"した。

リッポーはジェームズ氏の父、モフタル氏が創業した。銀行業が中核事業だったが、アジア通貨危機で経営難に陥り、事業を不動産開発に転換した。現在は百貨店など小売業や病院運営、三井物産などと組んでネット通販などIT(情報技術)関連事業にも業容を広げている。

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