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サントリー、モルツの後継商品「ザ・モルツ」8日発売

(更新)

サントリービールは8日、1986年から販売してきたビール「モルツ」の後継商品「ザ・モルツ」を発売する。350ミリリットル缶で店頭想定価格は220円前後。これまで高級ビール「ザ・プレミアム・モルツ」や価格の安い第三のビール「金麦」に注力し、中価格帯のビール販売は後手に回っていた。今後の酒税改正次第では中価格帯が主戦場になる。ザ・モルツの登場で激しい販売合戦になる可能性が出てきた。

アサヒビールの「スーパードライ」、キリンビールの「一番搾り」から大きくシェアを奪うとは考えにくいが、巨額の販促費を投じた競争で各社が疲弊するのではないか。ザ・モルツの影響に対する、ビール業界の見方はおおむね一致する。

「スタンダード(中価格帯の)ビールは依然としてビール類市場の40%を占める最大分野だ」。3日、ザ・モルツのCM発表会に出席したサントリービールの山田真二常務は力を込めた。

ビール市場では、「スーパードライ」を持つアサヒビールが5割超のシェアを有する。ビール類全体で3位のサントリーも、ビールではシェア11%と4位に甘んじている。

ザ・モルツはコクやうまみにこだわり、辛口でキレを重視するスーパードライと違いを打ち出す。「2020年に1000万ケースを目指したい」(山田常務)。プレモルの愛飲者が30円ほど安いザ・モルツに流れる事態も覚悟のうえで、念願のシェア20%に走り出した。

プレモルで攻略が難しかった客単価の低い飲食店にも、今後は値ごろ感のあるザ・モルツで営業攻勢をかけやすくなる。

上位メーカーはどう受けて立つのか。3日、アサヒビールの小路明善社長は「競合に対抗して何かをするという考えはない」と記者団に語った。

だが、アサヒにとってドライブランドは生命線だ。ザ・モルツの発売に合わせるように9月中旬、2年目を迎えた高級ビール「ドライプレミアム」を刷新する。

キリンビールは主力ビール「一番搾り」に注力するべく、今年の販促広告費を前年より約100億円積み増した。5月に投入し、計画の3倍を出荷した全国9工場の地域限定品を今秋にもリニューアルして再投入する。

早ければ16年にも実施される酒税改正では、発泡酒や第三のビールの増税とビールの減税が取り沙汰される。サントリーの山田常務は「伸ばす余地がある分野に商品を投入しただけ」とビール減税を見越した動きではないとするが、他社の警戒感は着実に高まっている。

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