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「さが美」売却で泥仕合、ユニー・ファミマに誤算

ユニー・ファミリーマートホールディングス(HD)子会社の呉服専門店、さが美は3日、同社に買収を提案している投資ファンドのニューホライズンキャピタル(東京・港)に対し、「事実認識が当社と異なる部分がある」と指摘するコメントを発表した。ニューホライズン側も同日、さが美のコメントを否定する姿勢を示し、泥仕合の様相を呈している。さが美の売却が長引くことになれば、9月に発足したユニー・ファミマHDには思わぬ誤算になりそうだ。

■そのような事実はない

「2007年から当社の再生計画案について経営陣らと意見交換を継続しており、親密な関係を構築している、としているが、そのような事実はない」

さが美は3日の発表文の中で、ニューホライズンが9月に発表していたプレスリリースの内容について、真っ向から否定した。

ニューホライズンが関与を示唆した再建計画に関しては、「再建計画は08年3月6日に開示され、それ以降、ニューホライズンキャピタルの意見を踏まえて内容を変更したことはない」と説明。さが美と以前から親密な関係があったと訴えるニューホライズンの主張と一線を画した。

そもそも、ニューホライズンは買収提案の発表文で「さが美との関わりは2007年ごろにさかのぼる」「前身の投資ファンドのころから経営陣らとの意見交換を継続しており、親密な関係を構築させていただいていた」などとアピールしていた。3日には、さが美の異例のコメントを受け、日本経済新聞の取材に「私どもとしても(さが美とは)事実の認識に違いがある」と説明しているが、さが美との言い分は大きく異なる。

さが美はユニー・ファミマHDの前身であるユニーグループ・ホールディングス(HD)が53.9%を出資する呉服専門店チェーン。業績低迷が長引き、ユニーHDはファミリーマートとの経営統合を前に、さが美の事業を分離する計画を進めていたとされる。

■売却の行方は混沌

結局、ユニーHDは8月、さが美を独立系ファンドのアスパラントグループ(東京・港)に売却すると発表。さが美は、アスパラント傘下で経営再建に取り組むはずだった。

ところが、この買収提案に「待った」がかかる。ニューホライズンが9月下旬、さが美に買収を提案したからだ。ニューホライズンの提案内容によると、1株あたり買い付け価格は90円。アスパラントの56円を上回り、当初のシナリオ通り、アスパラントが買収できるかは分からなくなっている。さが美の売却の行方は混沌としてきた。

仮にさが美の売却がうまく進まなかったとしても、ユニー・ファミマHDの経営を大きく揺るがすことはない。しかし、セブン&アイ・ホールディングスを追撃する体制を整える中で、後顧の憂いはなくしたいはずだ。さが美売却の遅れは後味の悪さを残すかもしれない。

(岸本まりみ)

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