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オリンパス、不正な利益供与問題で米司法省と和解

オリンパスの米子会社などが米国や南米で医療機関や医師に不正な利益供与を行っていたとして米司法省が調査していた問題で2日、制裁金など合計6億4600万ドル(約743億円)を米国政府に支払っての和解が決まった。ただ、2011年に明るみに出た損失隠し問題に伴う損害賠償訴訟はいまだ継続するなど、ほかの懸案は残る。

調査の対象となったのは、同社の米子会社とその南米の現地法人。自社の医療機器の採用が有利になるように医療機関や医師に寄付金を支払ったり、機器を貸し出したりといった利益供与を行っていたとして、米司法省が反キックバック法などに抵触した疑いで調査していた。

和解の条件として、コンプライアンス(法令順守)体制を強化するために社内トレーニングの実施などが求められている。オリンパスでは今回の和解を受けて、「今後もコンプライアンスを強化し続けていく方針」とコメントした。

和解で支払う総額約743億円について2015年3月期と15年4~12月期で特別損失引当金として計上し、費用処理済み。16年3月期の業績予想への影響はないという。16年3月期の連結最終損益はこれまで不振だったデジタルカメラ事業の採算改善と主力の消化器内視鏡の販売拡大により、過去最高の560億円の黒字(前期は87億円の赤字)を見込む。

2日の株式市場ではオリンパス株は一時、前日比8%(340円)高い4420円まで買われた。和解を受けオリンパスの負担の上限にめどがたったことが好感されたようだ。

米司法省による調査には一区切りとなったが、オリンパスが抱える訴訟案件はほかにもある。過去の有価証券報告書などの虚偽記載問題は、元社長ら7人が逮捕される刑事事件へと発展。国内外の個人・機関投資家から10件、総額411億円の損害賠償訴訟を受けている。ピーク時から件数は減っているものの、いまだ損失隠し問題という呪縛からは逃れられていない。

米国での耐性菌による院内感染問題に絡み、遺族が同社に損害賠償を求める訴訟もある。市場からの不安を完全に払拭するにはなお時間がかかりそうだ。

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