2018年10月22日(月)

「町工場」VBを支援 リバネス、浜野製作所に出資

2016/9/2 20:35
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金属加工の浜野製作所(東京・墨田)は2日、ベンチャー支援のリバネス(東京・新宿)と資本提携すると発表した。同製作所は自社工場内にベンチャー支援拠点をもつが、リバネスがアジアの起業家などを誘致し、入居企業を増やす。大手メーカーの下請けにすぎないことが多い「町工場」のベンチャー育成の試みが廃業が相次ぐ中小零細メーカー復活の起爆剤になるか、注目が集まる。

浜野製作所は深海探査機「江戸っ子1号」や電気自動車などの開発に取り組む「町工場」の旗手的存在だ。2014年に自社の敷地内にベンチャー支援拠点「ガレージスミダ」を開設した。

現在、次世代風力発電機を開発するチャレナジーなど6社が利用する。チャレナジーは浜野製作所に部品の加工を協力してもらい、8月に沖縄県で台風でも耐えられる新型発電機の実証試験を始めた。

現在、国内のベンチャー支援拠点はIT(情報技術)分野が多いが、ガレージスミダに入居するのはロボットなどものづくり企業ばかり。今回、浜野製作所はリバネスから500万円の出資を受けて支援スペースを広げる。国内だけでなくシンガポールなどアジアの起業家も誘致し、将来は支援先を30社に増やす。

同製作所のような地場の工場は大手企業の海外シフトと後継者難で廃業が相次いでいる。高度成長期には1万社近くあった墨田区の中小企業は3分の1となる2800社に減った。「このままでは日本の製造業を支える町工場がなくなってしまう」と浜野製作所の浜野慶一社長は危機感を強める。

ただ町工場は部品加工などの製造技術はあっても、長らく下請けの仕事をしていたため、自力で新分野に進出するのは難しい。そこで国内外の人脈や事業プランなどのアイデアを持つリバネスと組んで新市場を開拓することにした。

東京都板橋区も技術系ベンチャーの支援施設を新設、人工知能(AI)やドローンなど先端技術を持つベンチャー数社が入居を始めた。区内に集積する光学関連の中小企業と結びつけ、新産業の創出をめざす。大田区や東大阪市など全国的に中小企業の地盤沈下が進む。リバネス・浜野連合の取り組みは町工場復活の試金石となりそうだ。

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