米新車販売減速、構造不況の影 7月7カ月連続マイナス

2017/8/2 19:28
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【シリコンバレー=中西豊紀】米新車販売の落ち込みが止まらない。7月は前年同月比7%減と、7カ月連続で前年割れとなった。業界関係者は需要一巡を要因に挙げるが、リース販売や配車サービスとの競争など、過去にはなかった構造的な要因も見え隠れする。

調査会社の米オートデータは1日、7月の米新車販売が141万5139台だったと発表した。ゼネラル・モーターズ(GM)が15.5%減、フォード・モーターも7.4%減と米系を中心にマイナス幅が大きい。

日本勢は相対的に底堅かったものの、ホンダは1.2%減、日産自動車も3.2%減った。多目的スポーツ車(SUV)が好調だったトヨタ自動車は3.6%増となり、メーカー別の月間のシェアでフォードを抜きGMに次ぐ2位になった。

新車販売の不振には構造変化も影響している。1つはリース販売だ。2008年の金融危機までは自動車ローンが販売拡大の下支え役だったが、貸し倒れの教訓から近年はリースを奨励する販売店が増えた。調査会社エドモンドによると新車販売に占めるリースの割合は09年上半期の16.8%から17年同期には31.1%に膨らんだ。

リース契約が切れた車は中古車市場に流れ込む。リース業界の調査によると16年にリース切れとなった車は300万台。今年は350万台に膨らむとされる。中古車価格が大幅に下がれば、新車市場を圧迫する。

もう1つは米ウーバーテクノロジーズなどによる「シェアビジネス」の台頭だ。米アリックスパートナーズによれば、カーシェア向けに車が1台使われると19台の購入が犠牲になるという。

市場の落ち込みを受け自動車各社も対応に動いている。GMは17年下半期の北米生産を前年同期比で15万台減らす方針。7月末で販売店に滞留する在庫が約100日と健全性の目安である70日を超えており、生産調整を急ぐ。フォードも下半期に年初計画から3万台超の減産を計画している。

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