2019年2月23日(土)

新日鉄住金社長「相乗効果の創出必要」 日新製鋼子会社化

2016/2/1 16:19
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鉄鋼国内最大手の新日鉄住金と同業大手の日新製鋼は1日、都内で記者会見を開いた。日新製鋼を買収することについて新日鉄住金の進藤孝生社長は「鋼材需給はアジアの過剰生産能力と中国経済の減速により急速に悪化している」と指摘。その上で「厳しい事業環境下で強固な事業・収益基盤を維持するために、両社の経営資源を持ち寄り、相乗効果を創出することが必要」と話した。

記者会見に臨む新日鉄住金の進藤社長(左)と日新製鋼の三喜社長(1日午後、東京都中央区)

記者会見に臨む新日鉄住金の進藤社長(左)と日新製鋼の三喜社長(1日午後、東京都中央区)

新日鉄住金は日新製鋼を2017年3月をメドに買収する。日新製鋼は呉製鉄所(広島県呉市)の高炉2基のうち1基を19年度にも休止し、新日鉄住金から中間製品を調達する。

進藤社長は「新日鉄住金の強みは技術先進性・商品対応力やコスト競争力、グローバル対応力にある」と強調。「日新製鋼の強みであるきめ細かな開発営業による顧客・市場対応力と組み合わせる」と話した。「日新製鋼を加えた新日鉄住金グループとして『総合力世界ナンバーワンの鉄鋼メーカー』の地位を強化する」と語った。

両社は1日、覚書を交わした。新日鉄住金は日新製鋼への出資比率を現在の8.3%から51~66%に引き上げる方針。日新製鋼は、新日鉄住金の子会社になった後も上場を維持する。

子会社化の方法については、新日鉄住金による日新製鋼株の株式公開買い付け(TOB)実施や、日新製鋼が第三者割当増資で発行する株式を新日鉄住金が取得することなどを検討する。今後について進藤社長は「5月に中旬に出資比率などを決め、2017年3月に子会社化を目指す」と説明した。

新日鉄住金は日新製鋼の筆頭株主で、中間製品の相互供給で提携関係にある。新日本製鉄(現新日鉄住金)から社長を日新製鋼に派遣していた時期もあった。新日鉄住金子会社の新日鉄住金ステンレスと日新製鋼を合わせて国内のステンレス鋼シェアは約5割となり、ステンレス分野で一大勢力が誕生する。

新日鉄住金は自動車用鋼板をはじめ鉄鋼製品全般を手掛ける。日新製鋼はステンレス材や建設用鋼板、自動車部品用の特殊鋼に強い。重複する品種もあり、子会社化で国内シェアが高まる可能性がある。今後、公正取引委員会の審査を経たうえで、17年3月をメドに子会社化を進める。

日新製鋼は呉製鉄所で高炉2基のうち1基を19年度末までに拡大改修したうえで、残り1基を休止する。中間製品の生産量が減るが、不足分は新日鉄住金から調達する。新日鉄住金は自社生産設備の稼働率向上につながる。

鉄鋼業界は中国勢の大量生産による市況悪化で経営環境が悪化している。生産設備の効率操業で競争力を高める。国内の高炉メーカーは新日鉄住金、JFEホールディングス、神戸製鋼所の3社に集約される。

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