2018年10月17日(水)

就活生40万人「あとはやるだけ」 面接解禁ドキュメント

2017/6/1 9:16 (2017/6/1 18:32更新)
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採用面接の会場を後にする就活生(1日、東京都墨田区)

採用面接の会場を後にする就活生(1日、東京都墨田区)

2018年春に卒業する大学生・大学院生の就職活動が1日、山場を迎える。経団連に加盟する大企業による採用選考が解禁され、約40万人の就活生の多くが内定獲得を目指して面接に臨む。「希望する企業や業界で働きたい」「優秀な学生を1人でも多く採用したい」。就活生と企業の思いが交錯する今日。丸の内、新宿、品川、汐留……。就活探偵団は都内のオフィス街や企業の現場約10カ所に立ち、就活生と企業の一日を追いかける。

「早く家に帰って寝たい」

4時8分@新宿の損害保険ジャパン日本興亜本社

2階の面接会場の受付。この日最後となる4時からの面接受付を終え、社員も撤収した。面接官も本日分の面接業務を終了した社員から会場を後にする。就活生も1人また1人と会場を出てくる。社員に「ありがとうございました」と声をかける学生の声のトーンはやや重い。この日複数社の面接を受けた学生も多く、疲れているようだ。約10分後、最後の学生が会場を後にした。

4時2分@明治大

「さっき最終面接で内々定をもらってきました」。女子学生がうれしそうに話す。「第一志望の証券会社。両親にも報告しました」。今夜は、人事担当者とほかの内々定者との食事会があるという。「自動車免許を取りに教習所に通いたい」と話す。

4時

@文京区

日用品メーカーの1次面接を受けていた湯山望さん(仮名)が会場から戻ってきた。「午前の損保の面接よりは手応えはあったかな」。緊張から解き放たれたからか、表情が明るく見える。2次面接に進める場合は、明日までに人事から連絡が来る。実は5時からもメガバンクの面接の予定が入っていたが、先ほど人事部に辞退の電話を入れた。「あまり行きたくないところの選考を受けても仕方ないので」。希望の企業に通らなければ医学部への進学も考えている。明日も化粧品メーカーの面接。「今日は早く家に帰って寝たい」と疲れた様子も見せた。

@日本橋

製薬大手の面接を受けていた田中宏美さん(仮名)は、今日3社目の選考を終えた。30分の面接予定が大幅に伸びる。書類を渡され、「入社の意思があれば提出してください」と言われた。これから次の面接があり、空き時間に準備。すると、1社目に受けた企業から「明日の次回面接に来てください」というメールが来た。就職活動を通じて知り合った友人からは、この後の会社の面接の情報がLINEで入る。

@丸の内

熱心にエントリーシートを読み返す女子学生(21)は「今日は午後だけで2社。両方とも丸の内だから楽」という。「1社目は航空会社のCA職だった。初めてのグループ討議で緊張してしまった。次のメーカーまで時間があるから準備したい」

3時48分@明治大

「昨年より現時点で内々定をもらっている学生は多い」と話すのは、明治大学の就職キャリア支援事務長の小林宣子氏。「秋口からのインターンシップを開催する企業が増え、学生はインターン経由の選考があるということもわかってきている。昨年以上にインターンを重要視ししている学生も増えた」という。面接が終わって授業に駆け込む男子学生は「カード会社を中心に受けている。今日は一社だけだったが、手応えはちょっとある」と話した。

「未来の同期社員と仲良くなりたい」

3時35分@丸の内

「今日が最終面接だと聞いています」。男子学生は、生命保険会社の面接を前に笑みを浮かべる。「内々定をもらえるはず。今晩、懇親会に招待されているので」と打ち明ける。「5月くらいから本当に長かったが、無事に終わってホッとしています」。「今日は会社がホテルを用意してくれるから、懇親会で遅くまで未来の同期と話をし、仲良くなりたい」と話した。

3時

@新宿駅西口

私立大の男子学生(21)は「三菱東京UFJ銀行、みずほ銀行、損害保険ジャパン日本興亜の面接が終わった」。今日はもう1社、三菱UFJリースの面接がある。「いずれも基本的な質問ばかり。いい雰囲気で面接を終えられた。『雰囲気がいいのはお客様扱いだから』と聞いたこともあり、少しこわいような気もする」と心配する。

@京橋

慶応大法学部の女子学生(22)の第一志望はみずほ銀行。航空業界も興味があるという。「女性も働きやすいという軸で選んでいる」と話す。育休や産休の制度のほか、管理職の女性比率などをチェック。「40年間ずっと働き続けたい。家庭もきちんと持つのが理想。仕事も頑張って一人の人間として成長し続けたい」と夢を話す。

2時20分@中央区のカフェ

朝、今日は大手商社の面接を受けると語ってくれた木本慎吾さん(仮名)。この日2社目の面接を終えた。表情が浮かない。面接で2人の若い社員からの質問は「エントリーシートの内容を表面的に聞くような紋切り型で、少し肩すかしをくらった」。あまりにあっさりと進む面接に「途中から1つの質問に対して肉付けして語るように方針を変えてしまった。まずかったかもしれない」と肩を落とす。まだ残っている商社もあり、「決まるところが、自分に最適な会社なのだと思ってがんばります」と気を取り直す。

「書類にサインして、判子も押しました」

2時3分@丸の内

文学部の女子学生(22)は「就活は6月までに終えたい。教職課程もあるので、夏まで就活していると支障が出てしまう」と話す。

2時@法政大

今日も2時までに約70人の学生が相談に訪れたキャリアセンター。キャリアセンター市ケ谷事務課の森伸也主任は「今日の面接に備え、昨日とおとといは練習を希望する学生が多かった」と話す。ただ「前もって経団連以外の企業を受ける人が多く、今日初めて面接に臨む人は少なかったのでは」とみる。「内定をどのように断ればいいか」という相談も増えている。物流業界を志望する女子学生は「内々定をもらったが、来週受ける他社の面接までに内定承諾書を出すべきか相談に来た」と話す。

1時43分@東京駅前

ずぶぬれになりながら歩いてきた男子学生(21)。記者は思わず傘をさし伸べる。「今大阪から着いたところ。雨が降ってるとは思わなかった。ずぶぬれですね」とつぶやく。「14時から素材メーカーの最終面接です。ここで内定もらって就活は終わり」。「面接前に傘を買います」と付け加えた。

1時31分

@東京駅丸の内南口

天気が不安定な丸の内。足元がびしょびしょになるくらいの土砂降りが続く。タクシー乗り場に並ぶ女子学生は「折りたたみ傘だとぬれてしまいそうなので、タクシーで移動します」と話す。

@品川駅周辺

休憩中の都内私立大文系の男子学生。「午前中に鉄道会社の内定の意思確認のような面談にいってきた。サインしてハンコも押してきた。小さい頃から乗り物が好きで、午後はこれから日本航空の面接。パイロットはダメだったので事務系の仕事を受けに行く」。神奈川県の大学に通う女子学生は「今日は内々定をもらいに来た。うれしいけど配属が分からないし、4月から住む場所もまだ決まってないのでちょっとドキドキする」と話す。

1時@丸の内

突然の雨。東京駅で雨宿りしていた国立大の女子学生はこれから、本命の大手生保の面接に臨む。「最終の意思確認と言われている」。選考が進んでいた他社には5月中に辞退を電話で伝えたが、「何で」「他はどこを受けているのか」「また後日連絡する」といわれた。怖く思い大学キャリアセンターに相談したら、「よくあることだから気にしなくていい」と。「そんなものか」と思った。

「お腹壊すと怖いからランチは食べません。」

0時50分@汐留

大学院の理系女子学生は午後2時からの三井化学の面接を控え、志望動機などを書いたノートを見返していた。

0時40分@文京区

朝、話を聞かせてくれた国立大の湯山望さん(仮名)は午後、日用品メーカーの1次面接に臨む。午前中の損保の面接が終わってから移動時間を差し引くと自由に使える時間は1時間弱しかない。コンビニのイートインスペースに入り、自己分析したメモを見ながらうどんをかき込んだ。湯山さんの表情は午前中より明るい。健康や予防医療の仕事に興味を持っていて、このメーカーでは「興味のある仕事に取り組めそう」だから。面接の後に現役社員との座談会もあり、3時間近くの長丁場になりそう。「やれるだけやってきます」と吹っ切れた様子で会場に向かった。

0時33分@品川駅周辺

ファミリーレストランの前で、青山学院大学の男子学生は友人と午前中の面接でどんなことを聞かれたかなど情報交換をしている。「商社が第1志望。午前は住友商事と伊藤忠を受けた。午後はこれから豊田通商、三井物産、丸紅を受ける」。昼食の代わりに滋養強壮ドリンクを飲んだ。「お腹壊すと怖いからランチは食べません。豊通の面接が終わったらゼリー飲料を飲もうかな」

0時30分@新宿

損害保険ジャパン日本興亜では「おおむね予定していたスケジュール通りに面接が進んでいる」。人事部採用グループの近藤雄飛課長代理は胸をなで下ろす。「ただ事務局に『面接をキャンセルさせてください』という連絡もちらほら。例年もそうだが、他社の内定が出たというのがおおよその理由だ」と話していた。「真剣にぶつかってくる学生に真摯に向き合いたい。いろいろな会社を受けると思うが、最後にうちを選んでくれたらうれしい

今年で3年連続3回目の面接官A氏(37)は「午前に5人の学生と面接。面接慣れしていて優秀な学生が多い。具体的なエピソードを交えてしっかり話せる」と今年の学生の印象を語る。別の面接官B氏(37)は「単に聞かれたことに一問一答で返事する学生よりも、積極的に自分の魅力を語る学生の方が印象がいい」と話していた。

0時15分@京橋

早稲田大学の女子学生がベンチに座って午後からのみずほ銀行の面接に備えていた。午前は勝どきで住友商事の面接。「エントリーシートで特に書き込んでいないところを掘り下げられた。留学のことを重点的に書いていたのに、さらっとしか触れていなかったアルバイトのことを深く突っ込まれた」。ただ、そういった質問の仕方は学生の人間性などを見るうえで、常とう手段だという。第1志望は総合商社だ。大手5社全てにエントリーしたが、丸紅だけ落選。残り4社の面接にこれから臨む。

「いろいろなストーリーがある」

0時@東京駅南口

暑さに腕まくりをして歩いていた青山学院大学の男子学生は「朝一番で商社の面接を受けてきた。これから金融を受けに行く。メーカーの内定を持っているが、商社に行きたい。明日も明後日も面接がある。計5社くらい」と話す。

11時52分@丸の内

経済学部の女子学生(22)が東京駅の駅舎を記念撮影している。「(改修されてから)東京駅に初めて来た。こんなキレイだなんて」と驚きをみせる。「就活は移動が大変。暑いから、日傘も欠かせないです」

11時50分@港区のカフェ

朝、今日は大手商社の面接を受けると語ってくれた木本慎吾さん(仮名)。1社目では、まず作文を課された。テーマは「あなたの信念を300~400字で」。グループ討議は「日本の首都移転に賛成か?」についてまとめて、発表する内容。その後の面接の最後に「そつなくこなすね」と言われ、その意図を考え込んでしまった。「今後はもっと泥臭く、熱量をあげていこうかなと。自分のことを伝える機会はもうないんだと実感した」と語る。

11時45分@品川駅港南口の広場

午前中の面接を終えた学生が駅に向かう。午後は東京駅に移動して3社の面接を受けるという。「次の面接まで2時間空いているけど、ランチは食べません。ストレスで食べる気がしないですね。気分が悪くなりそうだから軽くつまむくらいでいいですね」と苦笑した。4月に外資系からもらった内定を2日前に辞退した。「早く決めてほしいと言われて断ってきた」という。「さっき面接が終わってビルから出てきたら泣いている女子学生をみかけた。いろんなストーリーがありますね」と感慨深げだ。

「ここまで長かった」

11時34分@品川駅港南口の広場

「午前の面接が終わった」と話す横浜国立大学経営学部の女子学生。「お昼ご飯を食べたら、今度は野村証券を受ける。もうやることはやったしあとは聞かれたことに答えるだけ」と笑う。「短期決戦と言いながらインターンの頃から面談もあったし、ここまで長かった」

11時30分@丸の内の三菱商事

「言いたいことは言えました」と国立大学社会学部の女子学生。「社会に意義ある仕事がしたい」と総合商社志望だが、エネルギーなどインフラ系も志望しているという。「外資系企業では今日1日拘束したり、金融機関では飲み会を催したりしているらしいと友人に聞いた」と話す。

「これから内々定式に向かいます」

11時16分@品川駅周辺

「これから内々定式に向かいます」と笑顔で話す都内の大学の理系男子学生。イベント運営会社から内々定をもらった。親にも「こんなに早く決まるものなの」と驚かれているという。

11時15分

@汐留

資生堂の面接を受けた私大文系の女子学生と理系の男子学生が、汐留駅近くで情報交換をしていた。女子学生は「人となりを見てくれる優しい面接だった」と笑顔を見せる。ただ「(世間で言われるような)売り手市場という余裕な感じはしない」と話し、明日は3社受ける予定だという。男子学生は「周りはIT企業の内定を持っていて、出遅れてしまった」と不安げだった。

商社の面接に臨む経営学部の男子学生。「これから最終面接。緊張しています。今日は面接はこれだけ」とメモを書いたノートを見返していた(東京・港)

商社の面接に臨む経営学部の男子学生。「これから最終面接。緊張しています。今日は面接はこれだけ」とメモを書いたノートを見返していた(東京・港)

@京橋

慶応大経済学部の男子学生(21)は今日、日本郵政、みずほ銀行、三菱東京UFJ銀行の面接に臨む。午前の日本郵政のグループ討議では、「学生5人と社員2人で和やかに進んだ。手応えはそれなりにある」。まだ内々定を得ておらず、焦りもある。「売り手市場と言われてますけど、結局留学経験のある学生とか、体育会の学生などに内定が集まっているだけですよ」と話す。

11時10分

@丸の内の三菱商事

三菱商事の1次面接を終えた男子学生は「伝えたいことは伝えられた」と手応えを語る。面接では学生時代に何をやっていたかなどを聞かれ、ゼミでやっていた訪日外国人向けのベジタリアンメニューを増やすプロジェクトの経験を話した。

@品川駅港南口

横浜国立大学で会計学を学ぶ中国人の女子学生は「これからリコーの面接を受ける。緊張しています。この業界の展望とか聞かれるとちゃんと答えられるか」と心配そうな表情を浮かべる。

11時

@芝浦の東芝本社近く

さきほど東芝の面接に臨むと話してくれた男子学生がにこやかな表情で本社から出てきた。「ばっちりです!」。「10時半からきっかり25分、2人の面接官が相手でした。自己紹介と課外活動、なぜうちなのか、を聞かれました。正直に現状を伝えました」「結果は1週間ほどで出るようです」というが、自信ありげだ。

@新宿

金融系を志望し、損保ジャパンの面接を先ほど終えたという私大4年の女子学生(22)。面接官と1対1のやりとりだった。「エントリーシートに記入したことを詳しく話してと言われ、高校時代に音楽団体を立ち上げた経験を話した。話に食いついてもらえた」と手応えを感じた様子。

10時59分@品川駅港南口

都内の大学院に通う男子学生は「会社に怒られるのであまり言えないが、第1志望の建設業に決まりました。親にももちろん報告しました」と余裕そうな表情。

「今すぐ寝たいです」

10時50分@丸の内

駅に向かって歩いてきた上智大学の男子学生(22)は三菱商事の面接を受けてきたという。「緊張していたのでうまくいったかわからない。面接官が優しかったが、どういう意図で優しいのかよくわからず少し怖かった。面接官が厳しい方が良い結果が出るという話を聞いたことがあるからちょっと不安だ」。「これから別の商社の面接に行く。気持ちを切り替えて頑張りたい」と語った。

@日本橋

朝に製薬会社の面接を受けると話してくれた田中宏美さん(仮名)。1社目が終了した。グループでの討議形式で「和気あいあいとした雰囲気だった」。知り合いがいたので、心強かったという。

@渋谷区

大手損保の面接が終わった湯山望さん(仮名)の表情は曇っている。面接では「自分の強みや弱み」について聞かれ、そつなく答えることができたが「手応えはない」。まだ自分の行きたい業界が絞れていない状態を見透かされ「熱意が伝わらなかったのではないか」と分析する。寝不足もたたり「今すぐ寝たいです」と弱気だ。午後には日用品メーカーの面接が控えている。早めに会場周辺に向かい「気持ちを切り替えます」と言い残し、電車に乗り込んだ。

10時46分@品川駅周辺

品川駅周辺のベンチでおにぎりを食べていた建設工学が専門の大学4年の男子学生は大手ゼネコンの内々定式に向かうという。「夜は人事と他の学生との食事会。内々定は1カ月くらい前にもらっていた」

10時40分

@丸の内の三菱商事

「学生がよく当社のことを研究している」。人事部の下村大介採用チームリーダーは語る。今年は空前の売り手市場だが、「学生の準備が入念で、やみくもに多くの企業を受ける人が減っているようだ」。三菱商事は夕方までに600~700人ほどが1次面接を受けるという。ただ他社の研修などで拘束され、面接に来られなくなった就活生もいるという。「そういう場合は3日に来ませんかなどと提案している」と明かす。約1週間から10日程度で内々定を出す予定だ。

@汐留駅周辺

日本通運の面接を終えたばかりという私大文系の女子学生。「面接官が緊張をほぐしてくれて、言いたいことは言い切った」と手応えを感じる。ただ「話が少し長くなってしまったかも」と不安は残る。今後も運輸業界を中心に5~6社を受ける予定だという。

@品川駅周辺

駅近くの広場でレッドブルを飲んで休憩している神奈川県の大学院に通う修士2年の男子学生。「これから行くメーカーの面接は形だけのようなもの。ゴールデンウイーク前には企業側からかなり遠回しな感じで君は大丈夫だよと言われている。まあまだわからないけど多分大丈夫だろうと思う。今後はもう面接は受けません」と話す。

10時34分

@東京駅北口

信号待ちをしている男子学生(21)は「これから最終面接を3社受ける。いずれも金融系。これまでに1社内定を持っているが、練習で受けた企業なので行くつもりはない。今日必ず受かりたい」と語った。

@品川駅周辺

青山学院大学文学部4年生の女子学生は「これから第1志望のソニーの面接。昨晩は家族に面接官になってもらって練習した。バイト先の人にも模擬面接をしてもらった。面接では聞かれたことにきっちり応えられるようにすることに専念する」と緊張した表情だった。

10時21分@品川駅周辺

私立大学の女子学生は「先週、NTTファイナンスから内々定をもらった。今日は10時30分から内々定をもらった学生との懇親会と、内定承諾のサインをしにいく」という。

10時20分@新宿西口ビル群

損害保険ジャパン日本興亜の1次面接を終えた私大4年の女子学生(21)。面接は20分で終了したという。「ゼミで社外取締役に関する研究に取り組んだことをアピールしたが、専門的過ぎただろうか」と戸惑った様子。「システム系企業から内々定をもらっているが、第1志望は大手損保。売り手市場と言われるが、大手は難しいとも聞く。何があるか分からず不安だ」と話してくれた。

10時15分@浜松町駅周辺

オフィスビルから明るい表情で出てきた女子学生は「今日は(医薬品開発受託の)シミックの最終面接だった。感触は良かった」。合否の通知は長くて1カ月程度かかると言われたという。志望度を聞くと「第1志望です!」と力強く答えてくれた。

10時1分@品川駅前のソニー本社前

同志社大学文化情報学部の女子学生は記者の質問に落ち着いた表情で笑顔で答える。「10時30分からソニーの面接。運動部でマネジャーをやってきた経験を強みにして面接に挑みます。ソニーのコーポレート部門で働きたい」と語った。

10時@東京駅八重洲口

植え込みに座っていた私立大4年の男子学生(21)は、これからみずほ銀行の面接を受けるという。就職活動について「意外と早く勝負の日になった。あとはやりきるだけ」と意気込んでいた。取材中、みずほ銀行の面接を受けたばかりの友人とすれ違った。「お~~! おわった? 何聞かれた?」「なんでみずほなのかとか全然聞かれなかった! 学生時代の取り組みとかがメインだったよ」。面接に関する情報を交換し合った。

土砂降りの雨

9時58分@丸の内

土砂降りの雨のなか、道に迷っていた社会学部の男子学生(21)を記者が会場まで案内する。「面接に遅刻するかと思いました。ありがとうございます」とお礼をされる。「今日は2社を受けます。東レなどメーカーが第1志望です。内定はないですが、もう取った人いるのかな? ちょっと不安です」と話した。

9時49分@東京駅

本格的な土砂降りになってきた丸の内。記者も思わず地下道に潜る。雨宿り中の中央大法学部女子学生(21)は「雨が降ってきてしまって傘がないから困っている。傘を買おうかな」と困惑の様子。「すでに内定を持っているが、これから生命保険と証券会社の面接。少し緊張している」と話す。

9時45分@丸の内の三菱商事

リクルートスーツ姿の就活生が面接受付のテーブル前に列を作り始めた。ネクタイを締め直すなど緊張の面持ちの学生が多い。担当者に学生証と書類を見せて、次々とエレベーターに乗り込み、面接会場に向かった。

9時41分@品川駅周辺の豊田通商前

就活生が5人ほどビル前に集まり始めた。服装を整えたりノートを見返している様子。大東文化大学経営学部の男子学生さんは「これから豊田通商の子会社の最終面接。緊張しています。今日は面接はここだけ」と話す。

9時35分@東京駅前

雨が降り始めた。傘のない学生はカバンで頭を覆って走っている。丸ビル前では、法学部の男子学生(21)が文字でびっしりと埋まったエントリーシートを熱心に確認している。今日は金融系と不動産系の3社を受けるという。「これから不動産会社の面接を受けます。1週間以内に内々定を獲得して就活を無事終えたい」と話した。

■「東芝はちゃんとした会社だと思います」

9時30分

@東京駅八重洲口

タクシー乗り場では、東京ハイヤー・タクシー協会の担当者が「就活応援タクシー」ののぼりを掲げ始めた。

@芝浦の東芝本社

エントリーシートを見返す男子学生は「10時から1次面接を受ける。東芝は第3志望で、社会インフラ部門を受ける。第1志望は三菱電機で、9日に最終面接がある」という。「東芝を受けると言うと、周りからは驚かれる。鉄道や昇降機などに携わりたいので受けた。経営危機だと騒がれているが、原子力部門以外はちゃんとしている会社という印象」と語る。ただ4月中旬の東芝本社での説明会はガラガラで、毎年約1000人集まる就活生が300人ほどしかいなかったという。「学内での説明会も、東芝だけ人が少なかった」と苦笑いする。

@新宿の損害保険ジャパン日本興亜本社

2階の大会議室に設けられた面接会場。就活生が続々と現れ始めた。入り口では3人の女性社員が笑顔で「おはようございます」と声をかける。就活生は入り口で受付票とエントリーシートを提出。緊張した面持ちで、パーティションで区切られた面接スペースに入っていく。面接が始まると、ひっそりしていた会場が自己アピールなどをする学生の元気な声でにぎやかになった。

9時29分@品川インターシティビル前

これからシステム開発会社の2次面接を受けるという北海道大経済学部4年の女子学生。「北海道から来たので、予定を詰めた。今日は第1志望の企業の面接です」と話す。

9時25分@新橋

地図とスマホを見比べながら会場の場所を確認する女子学生。東北大学に通い、10時半から食品メーカーの面接を受けるという。「カフェで面接でアピールする内容の最終確認をしたい」と緊張した表情で話す。「面接は来週が多く、今日受けるのは1社だけ」。今日は日帰りで帰宅するが、来週は都内に泊まって面接を受けるという。

9時22分@品川駅港南口の広場

国立大の修士2年の男子学生(23)は広場のベンチで入社後の抱負を書いたノートを読み返す。「内々定をもらいにこれから企業にいく。第1志望はJR東海です。今日は入社後の抱負を1分間スピーチする予定です」と語る。

9時16分@品川駅

ベトナム出身の女子学生は10時からゼンショーホールディングスの会社説明会に参加する。「日本企業で働きたい。日本経済を見れば日本の企業がベトナムの企業より能力が高いことがわかるから」と話した。

9時15分@汐留の電通本社前

都内私立大に通う男子学生に「今日最終面接ですか?」と声をかけると、「そうです。インターンシップ(就業体験)組は今日内定が出るはず。僕も今日内定をもらえると思います」と返ってきた。「電通に行くかはまだ迷っている。メーカーの面接も終わってから決めたいと思う」と話す。

9時11分@新宿の損害保険ジャパン日本興亜本社

女性社員が、待機していた就活生を受付のテーブル前に誘導。約40人の就活生が列をつくり、約5分後に受付が始まった。社員が書類を確認し、就活生はエスカレーターで面接会場に向かった。人事部採用グループの近藤雄飛・課長代理は「昨年以上の売り手市場ということで危機感をもっている。いかにスピード感をもって選考を進めるかを意識している」と話す。

9時10分@新橋

徐々に就活生の姿が目立つようになってきた新橋駅前。10時から日用品メーカーの面接を受ける私大文系の女子学生はスマホで志望動機を確認しながら会場に向かう。「今日は第1志望の会社の面接なので頑張りたい」と意気込む。

9時@日本橋

都内の大学院で遺伝子解析を専攻しているという女子学生(23)は「9時30分から第1志望の製薬会社の面接です。業界を絞って受けていたこともあり、面接はまだ慣れていない。とても緊張している」

8時58分@新宿の損害保険ジャパン日本興亜本社

9時15分に始まる面接受付の会場に一番乗りで現れた男子学生。受付の場所を確認すると女性社員に話しかけて、トイレに向かった。2番目に現れた女子学生はクリアファイルに入った書類の確認を始める。数分後には面接の受付を待つ学生が会場で目立つようになった。

8時56分@品川駅周辺の豊田通商前

オフィスビルの入り口でネクタイを締め直す男子学生は「これから1次面接。商社に入りたい。今日は3社の面接がある。3月にソフトウエア商社の内定をもらっている」。9時から面接があると急いでビルに駆け込んで行った。

@丸の内の東京海上日動火災保険前のベンチ

1日に3社の面接を受けるという女子学生。「本当は航空業界に行きたかったけど、採用されませんでした。他の業種の面接は練習程度に受けているから面接慣れしているけど、最終面接で駄目だった経験が多くてトラウマになっている」。

8時50分

@渋谷区の飲食店

「昨晩は考え事をして眠れなかった」。国立大の湯山望さん(仮名)の表情は心なしか硬い。緊張で食欲もないという。今朝見たスマホの星占いの運勢は最悪だった。アドバイスは「嘘をつくとあなたの信用にかかわります」。面接では「聞かれたことには嘘をつかずに誠実に答えようと思います」。トイレで歯磨きをし、足早に面接会場に向かった。

@港区のカフェ

これから大手商社の1次面接を受ける国立大院生の木本慎吾さん(仮名)は午前7時に起きて、実家の父親に電話をかけたという。「今日は商社を受ける」と言ったら、「がんばりな」と言われた。「リラックスできました」と話す。多少ナーバスになり、朝食は食べていないが、頼んでおいた彼女からのモーニングコールがなく、逆に彼女を起こすなど気持ちにゆとりはあったという。

8時48分

@汐留

資生堂を受験する女子学生は9時からの面接に足早に本社に向かう。「グループ面接だと思うので、あまり緊張しない」と話す。まだ内定は持っていないが、今日は他の企業は受けないという。

@丸の内オアゾのベンチ

9時20分からの面接前に熱心にエントリーシートを見返す政治経済学部の男子学生(21)は「今日は4社面接があり、移動が大変。すでに内定を得ているリース系の会社もある。今日も呼ばれてるけど、何て言われるか分からない。第1志望は銀行で、それまでは就活を続ける」と話す。

8時31分@品川駅

9時20分から豊田通商の面接があるという私大の男子学生。「今日は午後にさらに2つの商社の面接がある。すでにメーカーから内々定を得ているので焦りはない。第1志望の業種は商社なので、今日から本番です」と話す。

イヤホン耳に、エントリーシート確認

8時30分@日本橋

製薬会社の本社などが多く集まるオフィス街。通りを歩く就活生はまだ少ないが、私立大学理系の田中宏美さん(仮名)は製薬会社を中心に面接を受ける。「これまで入念な準備をしてきた。緊張すると思うが、準備の成果を出せるようにしたい」と意気込む。

8時@東京駅前

雨が上がり始めた東京・丸の内。東京駅から押し出されるように出てくるサラリーマンやOLに交じって、リクルートスーツ姿の就活生も見える。ほとんどの学生が緊張した顔で、緊張をほぐすためかイヤホンを耳に付けている。商学部に通う男子学生は「今日は3社面接がある。全部憧れの総合商社です。今月中には就活を終えたい」と話す。駅前で地図を見ながら面接会場を確認している教育学部の男子学生は「金融系が志望。内々定を得ている企業はそれほど行きたい会社ではない。今日は9時20分から第1志望のゆうちょ銀行の面接がある」と話した。

7時50分@品川駅港南口のカフェ

就活中の女子大生が履歴書を見ながら、小声で自己アピールを繰り返している。「これから面接。いま焦っても仕方がない。あとはやるだけです」。記者の質問に落ち着いた笑顔で答える。

(太田順尚、佐藤史佳、斎藤公也、井上孝之、鈴木洋介、森国司、桜井豪、夏目祐介、池下祐磨、河野真央、柴田奈々、清水孝輔、下野裕太、千住貞保)

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