2018年7月18日(水)

インドで株価急落 渡米ビザの厳格化でITへの打撃懸念

2017/1/31 20:10
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 【ニューデリー=黒沼勇史】インドで米新政権の政策が地元のIT(情報技術)サービス大手に打撃を与えるとの懸念が強まった。31日のインド株式市場でタタ・コンサルタンシー・サービシズ(TCS)など各社の株価が軒並み急落。売上高への寄与度が最大の米国で、インド人IT技術者が利用する渡米ビザの要件を大幅に厳格化する法案が提出されたと伝わったためだ。

 印PTI通信が31日、ワシントン発で「米下院に法案が提出された」と報じた。法案はIT技術者らが使う一時就労ビザ「H―1B」の申請者の年収下限を、現在の6万ドル(約680万円)から13万ドルに引き上げることを盛り込んだという。

 報道を受け、IT最大手TCS、2位インフォシス、3位ウィプロの株価は31日日中に一時、軒並み前日終値比で4~5%安まで急落。株価は後場にやや持ち直し、終値はTCSが4%安、インフォシスとウィプロが2%安で引けた。

 H―1Bビザの15年の発給数は17万件超。うちインド人が12万件弱を占める。米国のトランプ新大統領が、H―1Bビザにより米国人の雇用機会が奪われているとやり玉に挙げていただけに、市場は敏感に反応した。

 TCSの売上高に占める北米依存度は直近で55%、インフォシスが62%、ウィプロは南北米大陸で55%と公表しており、米国単独への依存度も5割程度とみられる。各社はインド人技術者を米国に派遣し、開発業務などを現地企業から受注している。

 実際に年収下限が引き上げられ、受注形態を変更しない場合、TCSやインフォシスは年10億ドル前後の追加コストを迫られるとの試算も出ている。

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