LG、スマホ用有機ELパネル設備新設 1900億円投資 - 日本経済新聞
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LG、スマホ用有機ELパネル設備新設 1900億円投資

【ソウル=小倉健太郎】韓国のLGディスプレーは27日、1兆9900億ウォン(約1900億円)を投じてスマートフォン(スマホ)用有機ELパネルの生産ラインを新設すると発表した。進行中の他の増産投資と合わせると年産能力は2018年下期に少なくとも現在の9倍に増える。米アップルが採用するのを機にスマホ画面が液晶から有機ELに転換が進むとみて強気の投資を続ける。

新ラインは韓国北西部の坡州(パジュ)工場内につくる。第6世代と呼ぶ大きさの基板を月に1万5千枚処理できる。5.7型のスマホ用パネルの場合、年に3600万枚を作れる計算だ。ガラスではなく樹脂を基板に使うためパネルを曲げるなどの加工がしやすい。

韓国南部の亀尾(グミ)でも17年の稼働を目指しスマホ用有機ELパネルの生産設備を新設中だ。総投資額は1兆5千億ウォンで、生産能力は坡州に新設するラインと同じ規模だ。坡州では今回の投資とは別に、テレビ用の大型有機ELパネルなどにも対応した新工場を1兆円超を投じて新設することも決めている。

LGは有機EL分野ではテレビ用で先行するが、スマホ用ではサムスン電子の独走を許している。米アップルが17年から有機ELを搭載したスマホを発売する見通しのため、他社も追随する可能性がある。設備の多くを日本企業から調達すると見られ、関連企業は商機が広がりそうだ。

一方、LGが同日発表した16年4~6月期連結決算は最終損益が720億ウォンの赤字(前年同期は3350億ウォンの黒字)となった。テレビ用液晶パネルの需給が緩み採算が悪化したことが響いた。液晶パネルでは中国勢も力をつけており、LGは今後も投資の軸足を付加価値の高い有機ELに移すとみられる。

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