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「AIとロボットは、30年後の暮らしをどう変えるか」 藤森義明LIXILグループ社長 経営者編第11回(6月1日)

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2015/6/1 3:30
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<藤森さんの主張>

●日常のリスクを減らし生活の質を高く。ITで、住まいはもっと進化する

●自ら学習する機械、様々な分野に

●人間のすべきことが問われる

技術はいつの時代も進化していますが、最近、最も進んできたのは人工知能(AI)とロボットだと思います。日本人はロボットというと、工場の生産ラインにある溶接や組み立ての産業用ロボットを連想しがちですが、生活支援型のロボットの実用化も劇的に進展しました。AIもそうです。チェスや将棋でコンピューターがトッププロを破るのはもはやあたり前です。経験や人の行動を見て自ら学習する「コグニティブ(認識)コンピューティング」は様々な分野に広がりつつあります。

LIXILは住宅分野の幅広い商品を開発・生産している企業ですから、私はIT(情報技術)の中でもこうしたAIとロボットの進化に注目しています。AIなどが住宅をさらに進化させ、人の暮らしを大きく変え、いわゆるQOL(生活の質)を向上させてくれるのではないか、と感じているからです。今回、幅広い世代の人に、AIとロボットが私たちの生活をどう変えるか、考えを聞きたいと思います。

例えば、日本が直面する最大の課題である高齢化にも大きく関係してくるでしょう。お年寄りの入浴や歩行など日常生活を支援する介護ロボットはすでに実用的なものになってきていますが、それもAIを使えばもっと進化するでしょう。お年寄りの家の中での行動パターンを学習し、段差などつまずきやすい場所で事前に支えたりすれば転んで、ケガすることを防げるでしょう。実は家庭内の事故による死亡者数は交通事故死亡者の約3倍にものぼるという分析もあります。AIは人や住宅によって異なるリスクを学習し、予防してくれるのです。

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