フィリピン政府、カジノ営業の申請受付
■フィリピン政府 カジノ規制当局がオンラインの「オフショア(本土外)」カジノの営業権申請受け付けを始めた。来場客を国外の外国人に制限して海外需要を取り込む一方、自国民がカジノを利用しにくくする狙いがある。

フィリピン娯楽ゲーム公社(PAGCOR)は13日、国内外のオンラインカジノ企業に営業権を与え、これを「フィリピン・オフショア・カジノ運営業者」と呼ぶことを明らかにした。
現時点では、オンラインカジノの営業許可申請には5万ドル(約513万円)、スポーツ賭博の申請には4万ドルが掛かる。
許可が下りた企業は、オンラインカジノは20万ドル、スポーツ賭博は15万ドルのライセンス料を支払うことになる。
PAGCORは、同国のオフショアカジノ企業の顧客は同国外に住む外国人に制限すべきだとしている。また、同国に滞在中の外国人や21歳未満の利用を禁じ、これが順守されているかをフィリピン国家捜査局(NBI)とフィリピン出入国管理局に監視させる予定だと話した。
国外に居住のフィリピン人もこれらのカジノの利用は禁じられる。
インターネットを利用したオフショアのカジノは携帯機器の普及で人気が高まっている。常連客にとっては便利であり、カジノ運営業者にとってはインフラ維持費が低く抑えられるため比較的低コストだ。
フィリピンでは一部の経済区庁が既にオンラインカジノの営業許可を発行している。同国北部カガヤン経済区庁のファースト・カガヤン・レジャー・アンド・リゾートは申請料4万ドルと年間ライセンス料4万8000ドルの支払いを義務付けている。(マニラ=クリフ・ベンゾン)