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独VW、社長任期巡り「お家騒動」 オーナー一族対立

【ハノーバー(独北部)=加藤貴行】独フォルクスワーゲン(VW)でマルティン・ヴィンターコーン社長(67)の任期延長を巡る"お家騒動"が表面化した。独誌が最高実力者のフェルディナント・ピエヒ監査役会長(77)が社長の任期を延長しない考えだと報道。だが、ピエヒ氏と同じオーナー一族のポルシェ家などから社長支持の声が広がり混沌としてきた。

VWのトップ人事の経緯
1993年ピエヒ氏がVW社長就任
2002年ピエヒ氏が監査役会長に、BMW出身のピシェッツリーダー氏がVW社長に就任
06年ピシェッツリーダー社長が退任(ピエヒ氏主導の事実上の引責辞任)
07年アウディのヴィンターコーン社長がVW社長に就任
16年
(予定)
ヴィンターコーン社長の任期満了
17年
(予定)
ピエヒ会長の任期満了

VWは2014年に初めて世界販売台数が1千万台を超え、今年はトヨタ自動車を抜き世界首位もにらむ。

「私はヴィンターコーン社長から距離を置いている」。10日の独誌シュピーゲル(電子版)がピエヒ氏の社長批判ととれる記事を報じ、独メディアは一斉に同誌報道を伝えた。ピエヒ氏は、不振が続く米国事業や新興国向け低価格車の遅れを理由に、社長の任期延長や自らの後継会長就任の可能性を否定した。社長任期は16年末、会長の任期も17年春に迫る。

従来、両者は良好な関係とされてきた。07年に傘下の独アウディ社長だったヴィンターコーン社長をVW社長に抜てきしたのはピエヒ氏だ。

ピエヒ氏への反発も広がる。VWのヴォルフガング・ポルシェ監査役(71)は12日、独メディアに「ピエヒ氏は個人的な意見を表明した。一族で調整はしていない」と社長支持を打ち出した。両氏はともにVWの礎を築いたフェルディナント・ポルシェ氏の孫。両家でVW株の過半を握る。

従業員代表は社長支持に回った。VWは14年12月期に営業利益が過去最高を更新、交代理由がないという。2位株主、独ニーダーザクセン州の経済相も「社長の功績は評価している」と述べたと独紙ビルトは報じた。

独企業は監査役会が経営陣の人事権を握る。VWの監査役20人のうち従業員側が10人、ピエヒ家が会長本人を含め3人、ポルシェ家とニーダーザクセン州の代表が各2人だ。現状はピエヒ氏が不利な状況にある。

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