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小米、アップル対抗スマホ 縮小中国で復活狙う

中国IT(情報技術)機器大手の小米(シャオミ)は11日、液晶の「縁なしパネル」をはじめて採用した高級スマートフォン(スマホ)を発表した。12日に発表する予定の米アップルの新型「iPhone」の対抗機種だ。世界最大の中国市場がマイナスに転じる中、小米はデザイン性が高く、価格も比較的安い旗艦機種の投入で再び高い成長軌道に乗せようとしている。

小米の雷軍董事長が北京市内で発表したスマホ「MIX2」(11日)

「新しいMIX2は、アップルより優れている自信がある」。北京市内の大学の体育館で3000人を集めた発表会。水色のシャツとジーンズで登場した雷軍・董事長兼最高経営責任者(CEO)が大画面でアップルのスマホと比較して新製品を強調すると、満員の会場がどっと沸いた。

MIX2はスマホの表の全面を液晶画面にしたことが特徴だ。日本の電子部品大手、ジャパンディスプレイ(JDI)の新型パネルを世界で初めて採用し、フレーム部分を1ミリメートル以下に抑えたうえで、スピーカーなどの設計を見直し、「縁なし」を実現した。

カメラはソニー製で従来よりも高精細な画像を撮影できるようにした。処理速度なども引き上げてゲームなどの使い勝手も高めた。価格はアップルやサムスン電子などの競合より大幅に安い3299元(約5万5000円)に抑えたという。

小米は2010年創業の新興メーカー。雷董事長は記者会見での服装やスタイルが似ていることから「中国のジョブズ」と呼ばれる。スマホを中心とした製品群を「エコシステム」として提供していることも特徴だ。スマホなどを連動して使う薄型テレビ、体重計、エアコンなどを投入。7月には音声で家中のネット家電を制御するAIスピーカーも発売した。

小米は15年に中国国内出荷台数で14%のシェアを占めてトップ3に入った。しかし、市場の伸びが鈍化する一方、華為技術(ファーウェイ)やOPPOなどが急速の伸びたことで競争が激化。16年のシェアは8%台に低迷した。そこで「復活」を狙って16年秋に投入したスマホ「MIX」が当たり、17年4~6月期は11.8%まで回復し、米アップルを抜いて国内4位に浮上した。

一方で海外開拓も加速している。雷董事長は「インドやインドネシアなど12カ国でシェア5位以内に入った」と胸を張った。MIX2は世界の226カ国・地域の通信規格に対応したことをアピールした。

とはいえ、世界最大の市場である地元・中国で勝てなければ、本当の復活とはいえない。「縁なし」を実現したことで、デザイン性ではiPhoneにも対抗できるとみている。加えて、価格は大幅に安いことが強みだ。今年はスマホの出荷台数が前年比3.4%減の4億8200万台にとどまるとみられている。アップルのほか、中国勢との競争も激しくなるなか、生き残りをかけた競争が始まろうとしている。

(北京=多部田俊輔、東京=細川幸太郎)

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