【シンガポール=菊池友美】シンガポール政府系ファンドのGICは7日、欧州の物流倉庫運営大手、P3ロジスティック・パークスを24億ユーロ(約2770億円)で買収すると発表した。欧州の不動産関連の取引では今年に入って最大となる。GICは電子商取引(EC)拡大で成長が見込まれる物流分野への投資を欧州でも強化する。
P3の全株式を米投資会社TPGなどから年内に取得する。チェコに本社を置くP3は欧州9カ国に163カ所の物流倉庫を持つ。フランスやドイツなどの先進国のほか、ポーランドやチェコなど新興国でも事業を展開。国際物流大手の独DHLや郵船ロジスティクス、ネット通販会社など300超の顧客を抱える。
P3は2013年にTPGなど投資会社の傘下に入って以降、施設数を急速に増やしてきた。過去3年間で拠点数は2倍強に増え、現在も11カ所の物流倉庫を開発中という。
GICは株式市場の不振などを背景に不動産投資を強化している。特に物流施設への関心は高く、4月にはインドネシアの倉庫開発大手と組み、同国で倉庫を開発すると発表した。中国やブラジル、日本などで近代物流施設を手掛けるシンガポール上場のグローバル・ロジスティック・プロパティーズ(GLP)の最大株主でもある。