キャピタランド、日本での運用資産を倍増
■キャピタランド(シンガポール不動産大手) 名古屋と大阪、東京など日本の不動産取得を増やしている。同社のリム・ミンヤン最高経営責任者(CEO)によると、日本の運用資産を50億シンガポールドル(約3960億円)に倍増する。
リム氏は、同社のサービス付きアパート事業で最大の旗艦事業、「アスコット丸の内東京」のオープニングセレモニーでスピーチした。同氏は資産増加の時期を特定しなかったものの、不動産投信をはじめとする資金調達の選択肢を調査しながら、「間もなく」増やすことになるだろうと語った。
東京の不動産市場は、2020年のオリンピックを前に世界から強い関心を集めており、観光ブームはサービス付きアパートの需要を刺激するとみられている。キャピタランドは、自社の運用資産にオフィスやショッピングモール、サービス付き住居を増やそうとしている。同社には候補物件が既にあるため、17年末までに運用資産が30億シンガポールドルに達するとみている。
リム氏は、キャピタランドが「これから日本の貴重な提携先と強い絆を築いていく」ことを楽しみにしていると語った。提携が決まっている会社の中には、キャピタランドが大阪のサービス付きアパート事業で提携する高島屋が含まれている。
キャピタランドは2月、横浜のオフィスビル2棟と東京のオフィスビル1棟、埼玉のショッピングモール1店の計4件の不動産を総額497億円で取得した。これにより、同社の日本の運用資産は、モールが5店、オフィスビルが4棟、サービス付きアパートと賃貸アパートが23件になった。
(東京=谷繭子)