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ベトナム最低賃金、上昇率最低に 17年は7.3%

【ハノイ=富山篤】ベトナムの労使でつくる国家賃金評議会は2017年の最低賃金を16年比7.3%引き上げて月375万ドン(約1万6500円)とすることを決めた。1997年に最低賃金の制度を始めて以来、上昇率は最も低くなる。ベトナムには安い労働力を期待した外資の進出が相次いでおり、過度な賃金上昇を避ける必要があると判断した。

17年1月から適用する。ベトナムの足元の物価上昇率は2%程度。当初、労働者側は11%、企業側は5%の賃上げを要望していた。

環太平洋経済連携協定(TPP)など自由貿易協定の推進に伴い外資のベトナム進出が加速している。同国の1~7月の外資の直接投資額は前年同期比47%増の129億ドル(1兆3千億円)。縫製、電子機器、自動車関連などのほか、不動産、小売業、サービス業なども目立っている。

日本貿易振興機構(ジェトロ)の14年の調査では一般工員の月給はカンボジアやバングラデシュで100ドル前後。ベトナムはハノイで同173ドルまで上昇しており、過度な賃上げを続けていては外資系工場の誘致が不利になる恐れがあった。物価上昇が落ち着いていることも最低賃金の上昇率を抑える要因になった。

ベトナムの最低賃金制度は1997年に始まった。当初は政府が独自に決めてきたが、13年から労使が交渉して決めている。日本の厚生労働省にあたるベトナム労働傷病兵社会問題省のファム・ミン・フアン副大臣は「最低賃金が7.3%上昇しても、繊維産業の人件費上昇率は2.9%にとどまる。外資も受け入れやすい妥当な水準だ」と話した。

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