ブランド米 飽食 「最高評価」44銘柄、ひずむ市場

2017/2/23 21:33
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 日本穀物検定協会(東京・中央)は23日、2016年産米の「食味ランキング」を発表した。全国141銘柄のうち、最高評価の「特A」は44銘柄と全体の3割を占め、15年産の46銘柄に次ぐ多さだった。産地が「おいしいコメ」づくりに走る一方、市場では安い業務用米が不足するゆがみが生じている。

 特Aは北海道産ゆめぴりかや新潟の魚沼産コシヒカリといった常連組に加え、富山産てんこもりなど13銘柄が格上げされた。神奈川(県央・湘南・県西)産はるみと広島(北部)産あきさかりは、初登場で特Aに選ばれた。広島県は「特Aをアピールしたい」(農業経営発展課)という。

 新興勢力が勢いづく一方で、格下げになる老舗ブランドも目立った。新潟県の三大コシヒカリに位置づけられる「岩船産コシヒカリ」をはじめ、16銘柄が特Aから次点の「A」に変わった。格下げされた銘柄のうち、コシヒカリは6銘柄と4割近くに達した。

 協会は「特AとAが87%を占め、最も高いシェアになった」と話す。06年産の特Aは17銘柄と16年産の4割に満たなかった。評価を得て店頭で高値がつけば生産者の意欲は高まる。コメ消費が落ち込む中、産地はこぞって特Aを狙う。水温管理を徹底するなどランキング用のコメに特化した田んぼもあるという。

 今、スーパーの棚に並ぶブランド米はほとんどが特Aだ。市場は飽和状態で、店頭の価格競争を引き起こしている。総務省の小売物価統計によると「コシヒカリ」(東京都区部)の価格は1月時点で5キログラム入りが2355円。04年には3千円を超えていた。

 米穀店、スズノブ(東京・目黒)の西島豊造代表取締役は「特Aだからといって売れるものではない。それぞれの特徴を産地はもっと訴える必要がある」と指摘する。

 高値を狙うブランド米の作付けが増えすぎた結果、外食や中食に欠かせない業務用米の生産が減り、必要量をまかなえなくなっている。広がる一方の需給のひずみに、農林水産省も「需要に応じたコメを作ってほしい」と苦言を述べる。

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