2019年2月18日(月)

南三陸防災庁舎、県有化で協定 町長「残すべき震災遺構」

2015/9/1付
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東日本大震災の津波で職員ら43人が犠牲になった宮城県南三陸町の防災対策庁舎をめぐり、村井嘉浩知事と佐藤仁町長は1日、庁舎を震災20年後の2031年3月10日まで県有施設とする協定を結んだ。佐藤町長は県庁での締結式後、記者団に個人的意見とした上で「残すべき震災遺構だ」との認識を示した。

町は庁舎を恒久保存するかどうか、時間をかけて議論する方針。村井知事は「震災の経験と教訓を後世に伝える義務を負うわれわれにとって、庁舎は貴重な財産だ。価値を損ねることのないよう維持管理に努める」と述べた。

協定は、所有権の移転が長期間にわたるため、首長が交代しても引き継がれるよう庁舎の管理方法などを明文化して残すのが目的。町は10月にも建物を無償譲渡する契約を交わして県有化の手続きを終える。

県は安全対策のため庁舎の周囲に柵を設置する予定だが、外からの見学は県有化後もこれまで通り可能という。

庁舎は1996年完成で鉄骨3階建て、高さ約12メートル。震災で屋上を超える津波に襲われ、骨組みだけの姿になった。

13年、佐藤町長は保存に反対する遺族らの声を踏まえ解体を表明したが、県有識者会議が震災遺構としての検討を始めたため作業を凍結。今年1月、村井知事が20年後までの県有化を提案し、町は6月に受け入れを表明した。

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