戦艦大和をVRで再現 広島の高校、甲板上を体感

2017/5/31 11:15
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広島県立福山工業高(福山市)の生徒が、戦時中の戦艦大和の様子をバーチャルリアリティー(VR)技術を使って再現することに取り組んでいる。今夏にも完成し、大和ミュージアム(同県呉市)などで体験できる予定。

広島県立福山工業高の生徒が制作した戦艦大和のVR作品(同校提供)=共同

「ドーン、ドーン」。専用のゴーグルを装着すると、砲弾の重低音が響いた。目を開けるとそこは大和の甲板の上。黒い煙幕が消え、巨大な主砲が姿を見せた。方向を変えると、海が見えたり違う角度の大和が現れたりする。

VRはコンピューターで加工した映像や音、振動によって、仮想の世界を実際に見ているように追体験できる技術。同校は戦争によって失われた遺産を再現する取り組みを続けており、昨年11月から体験型の作品の制作を開始した。

大和の再現では、乗組員から聞き取ったり大和ミュージアムの模型を調べたりして、主砲のサイズや菊の紋章など当時の様子を詳細に作り上げた。

同校3年の平田翼さん(17)は「新しい技術で映像をリアルに体験できる。戦争の悲惨さをたくさんの人に伝えたい」と意気込みを話した。

大和ミュージアム学芸課の新谷博課長は「実際に大和の甲板に立っているようだ。なぜここまでの巨大な戦艦を造る必要があったのかを考える歴史の教訓になる」と評価する。

同校は被爆前に商店街だった広島市中区の平和記念公園や同県産業奨励館(現・原爆ドーム)のVRも企画している。同じ場所で被爆前後の状況を見比べられるようにすることも考えている。〔共同〕

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