2019年2月19日(火)

小田急騒音訴訟が和解 東京高裁、住民に5500万円支払い

2014/7/31付
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小田急線の高架複々線化で騒音被害を受けたとして、東京都世田谷区の沿線住民らが小田急電鉄に騒音差し止めや損害賠償を求めた訴訟は31日、東京高裁(菊池洋一裁判長)で和解が成立した。小田急が原告118人に計5500万円の和解金を支払うほか、騒音を抑える工事を2年以内に実施するなどの内容。

小田急線騒音訴訟で和解が成立し、記者会見する原告弁護団の斎藤驍団長(右から2人目)ら(31日、東京・霞が関)=共同

訴訟の対象となったのは、代々木上原(東京都渋谷区)―喜多見(世田谷区)間。国の公害等調整委員会が1998年7月、小田急に騒音レベルが70デシベル以上となる住民を対象に賠償するよう裁定を出したが、複数の住民グループがこれを不服として提訴していた。一連の訴訟はこれで終結し、住民側代理人の斎藤驍弁護士は「目的は達成された」と語った。

和解条項には、95年に旧環境庁が示した指針を基に(1)高架化された区間の騒音レベルを地上で平均65デシベル(夜間は60デシベル)に規制(2)遅くとも2年以内に高架橋上でも同レベルに抑える――などの騒音対策が盛り込まれた。騒音問題に詳しい横浜国立大の田村明弘名誉教授(建築環境工学)は「高架の騒音は高速道路や新幹線でも共通する問題で、今後に波及する画期的な内容」と評価した。

2010年の一審・東京地裁判決は同レベルを超える騒音は「受忍限度を超えている」と判断。原告のうち42人に計1100万円余りを支払うよう小田急に命じた。一方で、騒音の差し止め請求は「小田急線は公共性が大きい」として棄却。判決を不服として、小田急側、住民側の双方が控訴していた。

小田急電鉄の話 今後も沿線の住環境対策に注力するとともに混雑緩和などに資する複々線化工事を推進する。

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