太陽の塔、「第4の顔」復元へ 大阪府が方針決定
大阪府は、万博記念公園(吹田市)の「太陽の塔」の内部公開を議論する部会で、2016年度末の公開予定に合わせ、1970年の大阪万博当時に塔の地下に展示され、その後行方不明となった「第4の顔」を復元する方針を決めた。

太陽の塔は故岡本太郎氏の代表作。現在、胴体前部に彫られた現在を意味する「太陽の顔」、上部に未来を意味する「黄金の顔」、背面に描かれ過去を意味する「黒い太陽」の3つの顔がある。
大阪万博時はさらに、塔の地下に人間の心の根源を意味する直径3メートルの顔を中心とした「地底の太陽」(全長13メートル)と呼ばれる展示物があったが万博終了後、行方不明に。現在も捜索中だが見つからず、「幻の顔」とも呼ばれている。
部会では、残っていた図面などをもとに、当時と同じ強化プラスチックで原寸大に復元し、内部公開に合わせて塔の地下に新設する資料展示スペースに置くことにした。
府は公開に合わせ、総額約9億円かけて、耐震補強や見学用の階段の設置など内部改修を検討中。8月ごろ中間報告(草案)を取りまとめる。〔共同〕