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シンドラー事故「保守管理、全て不十分」 消費者事故調報告書

東京都港区で2006年、男子高校生(当時16)がシンドラーエレベータ製のエレベーターに挟まれ死亡した事故で、消費者安全調査委員会(消費者事故調)は30日、「情報伝達など保守管理に重要な点全てが不十分だった」と指摘する調査報告書を公表した。扉が開いたまま上昇した原因は、ブレーキ部品の摩耗などを挙げた09年の国土交通省事故対策委員会の調査結果をほぼ追認した。

事故は消費者事故調の設置につながり、徹底調査を望む遺族からの申し立てを受け、発足した12年に調査を決めた。

報告書は事故を起こしたエレベーターについて、部品の位置を数ミリ単位で目視で確認する必要があるなど「保守点検員(人)に頼りすぎた機械」だったと指摘。保守管理の担当がシンドラー社から他の保守管理会社に代わる際に詳細なマニュアルが提供されない「情報伝達」の問題もあったとした。

事故原因を巡っては、国交省の委員会がブレーキ部品の摩耗などが原因と指摘する報告書を公表。消費者事故調もブレーキ内の摩擦材が十分に離れない状態で昇降し続けたため摩耗し、ブレーキが利かなくなったとの見解を示した。

09年の改正建築基準法施行で新設のエレベーターには二重ブレーキの設置が義務付けられたが、報告書は「今も既設エレベーターの大半で設置が進んでいない」と強調。対策として所有者らに設置を促すよう国交省に求めたほか、製造業者が管理業者に保守管理マニュアルを確実に提供するよう要請した。

事故は06年6月3日に東京都港区のマンションで発生。エレベーターが扉が開いたまま急上昇し、降りようとした都立高2年の市川大輔さんが挟まれ、死亡した。

母親の正子さん(64)は30日に記者会見し、「事故の背景には様々な問題があった。息子の命を無駄にせず、安全に生かしてほしい」と話した。

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