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ネット動画をヘイト認定、削除要請へ 大阪市審査会

大阪市の有識者審査会は30日、特定の民族や人種への差別をあおるヘイトスピーチ(憎悪表現)を規制する全国初の市条例に基づき、インターネットに公開された3件の動画がヘイトスピーチに当たるとの答申をまとめた。専門家は「動画をヘイトスピーチと明確に認定したことは画期的だ」としている。

昨年7月の条例施行後、初めての判断。答申を受け、吉村洋文市長は同日、動画を管理する会社に対し、削除を要請する考えを示した。

答申でヘイトスピーチと認定したのは、2013年に大阪市内で行われたデモと街宣活動を撮影した動画3件。いずれも動画配信サイト「ニコニコ動画」に投稿された。

審査会は、動画内で拡声器を使って在日韓国・朝鮮人の排除を呼びかけたり、差別的な意味合いで昆虫に例えたりしているとして、動画をヘイトスピーチと認定した。

さらに、動画をネット上に公開する行為についても、反対意見が表示されておらず、不特定多数の人が視聴できる状態であり、ヘイトスピーチに該当すると判断した。

市条例はヘイトスピーチを「特定の人種や民族の個人や集団を社会から排除し、憎悪や差別意識をあおる目的で、侮辱や誹謗(ひぼう)中傷する行為」などと定義。

ヘイトスピーチと認定されれば、市は発言した個人や団体名をホームページなどで公表し、ネット上の動画や書き込みはプロバイダーに削除要請できる。

早稲田大法科大学院の戸波江二教授(憲法学)は「司法判断でもデモや街宣活動を撮影した動画をヘイトスピーチと認定した例はないのではないか」と指摘。そのうえで「動画を投稿する行為は表現活動として尊重すべきだとの考え方もあり、言論の自由との兼ね合いで今後も慎重な議論が求められる」としている。

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