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デング熱の海外感染拡大 患者数、昨年上回るペース

昨年夏、国内で感染した人が約70年ぶりに現れ、感染者が約160人にまで広がったデング熱。今年は国内感染の報告例はまだないが、海外で感染した患者数は昨年同期を上回るペースだ。例年、海外での感染者は8月から9月にかけて増える傾向にあり、専門家は注意を呼び掛けている。

厚生労働省によると、全国のデング熱患者数は7月12日までで127人。すべて海外での感染。昨年同期の86人と比べると約1.5倍となる。

国立感染症研究所の高崎智彦室長は患者の増加について、デング熱が広く知られ検査の機会が増えた影響があるほか、東南アジアで感染が広がっている国があると指摘。厚労省検疫所によると、マレーシアの患者数は約5万3800人(6月20日時点)で昨年同期の約1.3倍、ベトナムは約1万4500人(6月21日時点)で同約1.3倍、フィリピンは2万8600人(5月末時点)で、同約1.1倍だ。

2013年にも京都や広島などを旅行したドイツ人女性が帰国後に発症し、日本での感染が疑われた例があり、高崎室長は「以前から国内感染があったが、見逃していた可能性がある」とする。昨年は主な感染場所が、イベントなどで人が多く集まる東京の代々木公園だったこともあり、感染が広がったとみている。

デング熱は、ウイルスに感染した人の血をヒトスジシマカなどが吸い、その蚊が人を刺すことで広がる。人から人へは直接感染しない。温暖化でヒトスジシマカの国内分布域は広がっており、岩手や秋田に達している。蚊の発生時期は主に5~10月ごろまで。

今のところ、今年は国内で感染したとの報告はないが、海外での感染者から広がる可能性があるため、警戒が必要だ。

デング熱の主な症状は発熱や頭痛で、関節や目の奥に痛みを伴うことがある。多くは1週間程度で治まるが、2回目以降の感染では重症化の可能性が高まる。発症したら自分が感染源とならないよう、再び蚊に刺されないことも大切だ。〔共同〕

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