2018年10月19日(金)

避難所に感染症の不安、トイレなく水も不足 ネパール大地震

2015/4/30付
保存
共有
印刷
その他

【カトマンズ=共同】ネパール大地震で、家を失うなどした被災者が身を寄せる避難所の衛生状態が悪化している。大半にトイレがなく、手を洗う水も不足しているためだ。感染症の発生を懸念する声も出ている。

首都カトマンズの中心部近くにある畑に、約10張りの小さなテントが並んでいた。屋根の代わりに毛布を掛けただけの粗末な造りで、屋外の至る所に被災者の排せつ物があり悪臭が漂う。

「子どもの健康が心配。このままだと病気になってしまう」。家が傾き夫(23)と娘(2)、息子(1)の4人で逃げてきたスジャタ・タミさん(24)が嘆いた。子どもたちの顔にはハエがたかっている。

トイレはなく、みんな好き勝手な場所で用を足す。飲み水さえ不足している中「水がもったいなくて手を洗えない」とスジャタさん。食べ物もビスケットなどしか支給されず、栄養状態は悪い。

市内のゴミ捨て場脇の避難所で娘(7)らとテントに寝泊まりするケダル・モハルジャンさん(32)も、清潔な水の不足を嘆く。給水車は来るが「毎回争奪戦になる」と話す。

町中では「感染症が流行する」とのうわさも流れ、カトマンズを脱出する人が相次いでいる。

地震の負傷者を多く受け入れる国内最大規模のカトマンズの病院。建物は新しく、入館者に消毒を義務付けるなどの措置を取っており、男性医師は「感染症対策は万全だ」と胸を張る。

一方、別の古びた公立病院を訪れると、汚物が床にあふれ、館内に異臭が充満していた。トイレは地震前から壊れていたといい、地元の男性は「ネパールの標準的な公立病院の姿だ。医療体制は脆弱で、何が起きても不思議ではない」とつぶやいた。

保存
共有
印刷
その他

関連キーワード

電子版トップ



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報