2019年8月24日(土)

指定避難所63カ所閉鎖 熊本県内、損壊や土砂災害の恐れ

2016/4/30 12:26
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熊本などで相次ぐ地震の被災者が一定期間生活を送る「指定避難所」が、熊本県内の14市町村、計63カ所で全部または一部閉鎖されていることが、30日分かった。指定された学校の体育館や地域の施設が激しい揺れで壊れたり、土砂災害の恐れがあったりしたためで、被災者の「頼みの綱」である避難所や周辺環境の安全対策が不十分な実態が明らかになった。

27日時点で100人以上が避難している17市町村に取材したところ、指定避難所は約560カ所あった。施設の全てが使えなくなったのは28カ所、一部が閉鎖されているのは35カ所だった。自治体別では熊本市の30カ所が最も多く、益城町(10カ所)▽宇城市(4カ所)▽合志市、八代市、南阿蘇村(各3カ所)が続いた。

施設別では体育館が最多の37カ所で6割近くを占め、次いで多かったのは公民館・地域センター(9カ所)。閉鎖の理由は、窓ガラスの破損やボルトの落下など「建物の損壊」のほか「周辺道路の通行止め」「大雨による土砂災害の恐れ」もあった。いずれも共同通信の集計。

大津町の大津南小学校では、14日に相次いだ地震で体育館の電気照明が落ちたため「安全性に問題がある」として使えなかった。宇土市の福祉センターは建物に被害はなかったが16日未明の本震で、隣接する市役所庁舎が倒壊する恐れがあったため閉鎖された。避難していた住民は別の場所に移動した。

指定避難所の指定に関しては、適切な規模である▽災害の影響が比較的少ない▽生活関連物資を運べる――といった基準を満たす必要があるが、耐震性については明確に定められていない。内閣府は「災害は地震に限らず多岐にわたり、一律に耐震化を義務付けるのは難しい。自治体で判断するのが望ましい」と説明している。

▼指定避難所 災害時に被災者が一時的に滞在する施設。学校の体育館や校舎、公民館、コミュニティーセンターなどが多い。2011年の東日本大震災で、住民が避難する場所が分からずに被害や混乱を招いたケースが相次いだことを踏まえ、14年4月施行の改正災害対策基本法で市区町村による指定が義務付けられた。他に災害の危険から緊急的に逃れるための「指定緊急避難場所」がある。内閣府によると、指定避難所は14年10月時点で全国に約4万8千カ所。

〔共同〕

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