二審も課徴金取り消し インサイダー取引認めず

2017/6/29 21:02
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インサイダー取引に関与したとして金融庁から6万円の課徴金納付命令を受けた元金融コンサルタントの女性(54)が、国に取り消しを求めた訴訟の控訴審判決で、東京高裁は29日、処分を取り消した一審東京地裁を支持し、国の控訴を棄却した。

証券取引法(現・金融商品取引法)に基づく課徴金制度が始まった2005年以降、判決で納付命令が取り消された初のケースだった。29日の判決後に記者会見した女性は「インサイダー情報を得るはずもない一個人が、監視委の作り上げたストーリーで摘発された。法治国家として許せない」と捜査を批判した。

判決によると、金融庁は証券取引等監視委員会の勧告に基づき、東京電力が10年9月29日に公表した公募増資について、女性が野村証券社員の男性から事前に情報を入手して利益を得たとして、13年6月に課徴金納付命令を出した。

阿部潤裁判長は、一審判決と同様に「男性が公募増資の公表日を事前に知っていたということはできない」と判断。男性が、金融市場でのうわさなどから公表日を推測したという点に触れ「法が禁じる伝達とは言えない」と指摘した。

金融庁は「主張が認められなかったのは遺憾。判決を精査し、関係当局と協議して対応する」とのコメントを出した。〔共同〕

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