発車メロディー、ご当地曲が続々 東京メトロ

2015/6/4付
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東京メトロが全9路線の駅の発車ブザーを街のイメージに沿った個別のメロディーに変える取り組みを進めている。今年は銀座線など3路線45駅で切り替え、地元にゆかりのあるヒット曲が流れるホームも増える。利用客からは「いつも使う駅への親しみが増す」と好評で、駅や街のPRに一役買っているようだ。

発車メロディーのボタンを押す東京メトロの車掌(東京メトロ東西線日本橋駅)

発車メロディーのボタンを押す東京メトロの車掌(東京メトロ東西線日本橋駅)

5月22日からホームに民謡「お江戸日本橋」が流れ始めた、東西線の日本橋駅。デパートで買い物帰りの東京都江戸川区の女性(65)は「すぐに気づいた。江戸の中心地っぽくていいですね」と笑顔で電車に乗り込んだ。

東京メトロは、6月中に東西線でJR東日本が管理している中野駅以外の22駅の発車合図をブザーからオリジナル曲などのメロディーに変更。銀座線も5駅で導入し、神田駅は6月20日から、歌詞の中に「神田」が出てくる美空ひばりさんのヒット曲「お祭りマンボ」にする。

同社によると、営団地下鉄時代から続く「営団ブザー」をメロディーに切り替えたのは、2009年の丸ノ内線の一部駅が始まり。12年10月には、銀座線銀座駅(「銀座カンカン娘」)など3駅で広く知られたヒット曲も初めて導入。その後も、ホームドアの設置や駅の設備更新に合わせるなどして、昨年末までに全179駅のうち65駅でオリジナル曲やヒット曲が取り入れられた。

オリジナル曲も街のイメージを意識している。東西線のオリジナル曲を手掛けた、音楽館(東京・品川)社長の向谷実さん(58)は「門前仲町や神楽坂など江戸情緒が残る駅は、鼓や三味線の音を入れ、各駅の曲を続けて聴くと、つながった一つの曲になるように工夫した」と話す。

上下線でメロディーを変えた。ホームが1つの駅ではブザーなどが同じ音では区別しにくいことも多かった視覚障害者にも好評で、日本盲人会連合の工藤正一情報部長(66)は「上下線で男女の声を使い分けている自動アナウンスで判断することが多いが、メロディーが異なればより分かりやすい」と歓迎する。

17年間東西線に乗務し、発車ブザーを鳴らしてきた車掌の曽根高史さん(37)は「乗客もメロディーの方がドアが閉まるタイミングをつかみやすいようだ」と話す。

東京メトロは今後、個別メロディーを全駅がブザーの半蔵門、日比谷、千代田の各線でも導入し、全9路線のほぼ全駅に広げる方針。広報部は「利用客や駅周辺の住民からのリクエストも歓迎で、参考にしたい」と話す。

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