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日本人は「バイリンガル化」 方言と共通語使い分け

60年間で日本人は「バイリンガル化」し、時と場合に応じて方言と共通語を使い分けるようになった――。国立国語研究所(東京都立川市)などは、山形県鶴岡市の住民を対象に20年に1度実施している「鶴岡調査」の4回目の結果から、こんな報告をまとめた。

調査は日本人の言葉の使い方の変化をみるのが目的。他の方言の影響が小さいとみられた鶴岡弁に注目し、1950年に約500人の鶴岡市民を対象に第1回調査を実施。第2回は71年、第3回は91年で、2011年の第4回では約800人が答えた。

ネコの絵を見せて「これは何ですか」と口頭で尋ねる質問。第1回では63%が共通語「ネコ」、37%が鶴岡弁「ネゴ」と答えたのに対し、第4回では共通語が97%。鶴岡弁は3%に激減した。

しかし、同じ絵を見せて「鶴岡弁らしく発音して」と、第4回で初めて聞いたところ、88%が鶴岡弁で発音でき、鶴岡弁を話す力は、多くの人に健在だと分かった。

また、第4回では、家族と話す時に半数以上が鶴岡弁を使い、共通語を使うのは10%未満だった一方、鶴岡への旅行者とは60%近くが共通語で話すと回答。第1回では、共通語で旅行者と話すのは40%に満たなかったことから、相手や場面に応じて、方言と共通語を使い分ける傾向が強まっているとした。

国立国語研究所の研究員時代から調査に携わってきた専修大講師の阿部貴人さんは「社会が成熟して、方言は誇らしく守るべきものという地位を獲得した」と指摘。その上で「各種メディアの発達などで共通語も話すようになり、相手や場面、状況に適したものを使えるようになった」と分析している。

社会の変化のスピードが速くなっているとして、次の第5回調査は、10年後の2021年ごろに実施したい考えだ。〔共同〕

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