ガードナー賞に遠藤氏 スタチン発見で
【ワシントン=共同】医学の分野で重要な発見をした科学者をたたえるカナダ・ガードナー賞の今年の受賞者に遠藤章・東京農工大特別栄誉教授(83)が選ばれた。ガードナー財団が28日に発表した。
遠藤氏は製薬会社三共(現・第一三共)の研究員時代に青カビの培養液中から、体内でのコレステロール合成に関係する酵素を阻害する物質「スタチン」を発見。血中のコレステロールを劇的に低下させる効果がある高脂血症薬の開発につなげた。財団は「心臓病の予防や治療に革命をもたらした」と評価した。
ガードナー賞は、iPS細胞を開発した山中伸弥京都大教授(54)や、微生物から熱帯感染症の特効薬を開発した北里大の大村智特別栄誉教授(81)ら、過去のノーベル生理学・医学賞の受賞者も数多く受賞している。