2019年1月20日(日)

熊本大など、遺伝子治療で心不全改善 動物実験で確認

2016/9/29 9:23
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熊本大の尾池雄一教授らのグループは28日、心臓の収縮力が弱る心不全を遺伝子治療で改善できることを動物実験で確認したと発表した。ストレスを受けたときに心筋細胞から過剰に分泌されるたんぱく質を抑える遺伝子治療用のウイルスを投与することで心臓を保護する。5年以内の臨床試験を目指す。

研究グループは、老化や高血圧などのストレスを受けると、心臓の細胞から「ANGPTL2」と呼ぶたんぱく質が過剰に分泌され、心臓の収縮力が低下することを突き止めた。

心不全を起こしたマウスに、このたんぱく質の生成を抑える遺伝子治療用のウイルスを投与する実験をした。投与しなかったマウスは心臓の収縮力が5週間で13%低下したが、投与したマウスは6%の低下にとどまった。細胞の働きに不可欠なカルシウムの調節能力が高まり、心臓細胞でのエネルギー産生が増した。

拡張型心筋症を伴う心不全の患者の約4割はこのたんぱく質が過剰に作られており、この遺伝子治療で改善する可能性がある。

心不全患者は2030年には推計130万人に達する。重度の心不全患者の5年生存率は50~60%と低く、効果的な治療法が求められている。

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