2019年2月17日(日)

詐欺「受け子」、少年の6割が上京し加担 14年の警視庁摘発

2014/12/28付
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振り込め詐欺などの特殊詐欺事件に絡み、警視庁が今年、詐取金を回収する「受け子」などとして摘発した少年のうち6割が地方から上京して犯行に加担する「出張型」だったことが27日、分かった。北海道や九州の少年もおり、警視庁幹部は「詐欺組織が広域化し、地方で募集活動を活発化させているのではないか」と指摘している。

「東京で割のいい仕事がある。お金が出るから手ぶらで大丈夫」。7月に詐欺未遂の疑いで逮捕された通信制高校3年の少年(17)=西日本在住=は家出中に地元の知人から誘いを受けた。

教えられた携帯電話の番号にかけ、地元の駅で待っていると40代ぐらいの男が現れた。「これで東京に行ってくれ」。電車代や滞在費として現金10万円を受け取り、指示通りに上京。JR新宿駅近くで、別の若い男から携帯電話を渡された。

男は簡単に仕事の説明をし「電話するまで待機してくれ」と命じる。数日後に「府中市で女性からものを受け取ってほしい」と電話があり、少年はもらった金で購入したスーツを着て、指定の場所に行ったところを警察官に取り押さえられた。

この事件で狙われたのは80代の女性。前日「友達が株で失敗し会社の金を使い込んだ。300万~400万円用意してほしい」と息子を装った電話を受けたが、詐欺を見破り、通報していた。

警視庁によると、特殊詐欺に絡んで摘発した14~19歳の少年は2011年に67人だったが、14年は11月末時点で125人とほぼ倍増。うち72人が東京都外に住んでおり、住所不定者を除き全体の約6割を占める。関東が多いが、北海道や福岡、沖縄など遠方の少年もいた。

「闇サイトに応募した」(岩手県、19歳)、「知らない男に声を掛けられた」(北海道、18歳)などの証言があり、詐欺グループの募集活動が多様化している状況がうかがえる。取り分は詐取金の数%とみられる。警視庁幹部は「割のいいバイト話には必ず裏がある。安易に乗ってはいけない」と話している。〔共同〕

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