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オウム・菊地元信者に逆転無罪 都庁爆弾事件で東京高裁

1995年の東京都庁小包爆弾事件で殺人未遂ほう助罪などに問われたオウム真理教元信者、菊地直子被告(43)の控訴審判決で、東京高裁は27日、懲役5年とした一審・東京地裁の裁判員裁判判決を破棄し、逆転無罪を言い渡した。大島隆明裁判長は「人を殺傷するテロ行為を認識していたと認めるには合理的な疑いが残る」と判断した。菊地元信者は同日、勾留先の東京拘置所から釈放された。

事件は95年5月に発生。爆弾を仕掛けた小包が知事秘書室で爆発し、男性職員が重傷を負った。

菊地元信者は同年4~5月、殺人に使われると知りながら爆薬原料の薬品を山梨県内の教団施設から都内のアジトに運んだとして起訴された。薬品を運んだ事実は争わなかったが、「人を殺傷する事件に使われる認識はなかった」と一審段階から無罪を主張していた。

大島裁判長はこの日の判決理由で、元幹部の井上嘉浩死刑囚(45)が菊地元信者に爆薬を見せてねぎらいの言葉をかけたなどとした証言について「長い年月を経ているのに詳細かつ具体的で不自然」と信用性を否定。本人の化学的知識は乏しかったとして、「運んだ薬品で危険な化合物を大量製造すると認識していたとは認められない」と判断した。

また教団内での地位は低く、「教団が殺人を含むテロを企てていると想起できなかった」と指摘。「計画を知らされていたという証拠もない」として、認識を認めた一審の裁判員判決を「根拠の不十分な推認を重ねた」と批判した。

昨年6月の一審・東京地裁判決は、井上死刑囚の証言などを根拠に「運んだ薬品で作られた危険な化合物がテロ事件に使われると認識していた」と認定。検察側の懲役7年の求刑に対し、懲役5年の実刑を言い渡した。

教団を巡っては元代表、松本智津夫死刑囚(麻原彰晃、60)ら13人の死刑が確定。菊地元信者と同様に逃亡していた元幹部、平田信被告(50)=上告中=と元信者、高橋克也被告(57)=控訴中=の裁判が続いている。

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