保護観察の少年を雇用 全国10の鑑別所、非常勤職員に

2015/7/28付
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法務省は28日、保護観察中の少年を全国10の少年鑑別所で非常勤職員として雇用すると発表した。同省の木村敦・少年矯正課長は「働いてお金を稼ぐことはどういうことなのかを経験し、次の人生を切り開いてほしい」と話している。

法務省によると、仙台、名古屋、堺、高松の各市の少年鑑別所が今月、各1人を採用した。札幌市など他の施設も準備を進めており、年内に全国10施設での雇用を目指す。犯罪対策閣僚会議は昨年12月、再犯防止に向けて「犯罪に戻らない・戻さない」宣言を決定しており、今回の取り組みはその一環という。

雇用する期間は6カ月以内(週20時間が上限)とし、希望により延長に応じる。時給800~1000円で、事務の補助作業(パソコン入力など)や環境美化(花壇の手入れなど)の仕事にあたる。少年らは期間中に就職活動を進め、新たな就職先を探す。

犯罪白書によると、保護観察中の少年の再非行・再犯率(2013年)は有職者が約14%だったのに対し、無職者は約60%と約4倍の差があり、職の確保が再犯防止のカギとされる。職を提供する取り組みは地方自治体が先行しており、今年2月時点で東京都大田区など28自治体が受け入れ体制を整備している。

一方で、民間企業の受け入れには課題が残る。法務省によると、刑務所を出所した元受刑者や保護観察対象者らの雇用に前向きな姿勢を示す「協力雇用主」は約1万2千社あるが、実際に雇用しているのは、そのうちの4%足らず。建設業などの中小・零細企業が多く、専門家からは「大企業は雇用に消極的だ」との指摘も出ている。

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