デング熱感染は10代の女性 国内で戦後初の確認
厚生労働省は27日、埼玉県内に住む10代の女性が、東南アジアなどで流行しているデング熱に感染したと発表した。女性は海外への渡航歴がなく、国内で感染したとみられる。東南アジアなどを旅行中、蚊に媒介されるデング熱に感染し帰国後に発症するケースは増えているが、国内での感染は1945年に確認されて以来、報告がないという。

厚労省によると、女性は8月20日ごろに高熱などの症状がみられ、さいたま市内の医療機関を受診。国立感染症研究所が女性の血液検体を調べたところ、26日にデング熱の感染が確認された。
女性は現在入院し、容体は安定しているという。女性は東京都内の学校に在学中で、海外渡航歴はなく、埼玉県などが感染経路を調べている。
デング熱はウイルスを持っているネッタイシマカやヒトスジシマカに刺されることで感染する。国内ではヒトスジシマカが分布しており、厚労省は海外で感染した人を刺してウイルスを保有したヒトスジシマカが、女性を刺したことによって感染した可能性があるとしている。
デング熱を巡っては、昨年8月に京都府や山梨県などを訪れたドイツ人女性が帰国後に発症。日本での感染が疑われ、厚労省は注意を呼びかけていた。