原告「無効」出ず不満も 参院選「1票の格差」判決

2014/11/27付
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「次の衆院選の定数訴訟につながる」「司法の強いメッセージだ」。1票の格差を巡り、2013年参院選の定数配分を「違憲状態」とした26日の最高裁判決。原告の弁護士グループからは「違憲」や「選挙無効」ではなかったことを残念がる声が出る一方、国会に改めて格差の抜本是正を求めた判決内容を評価する意見も目立った。

原告の山口邦明弁護士らは閉廷後に東京・霞が関で記者会見した。山口弁護士は1962年に始まった定数訴訟の初期から関わってきたベテラン。冒頭、「東京高裁などでは『違憲』だった判決が『違憲状態』に変更され、悔しい思いもある」と漏らした。

ただ、最高裁はこの日の判決で、10年参院選を巡る12年の大法廷判決に続き、都道府県単位の選挙区割りの全面見直しを改めて求めた。政界の一部にある「都道府県単位の区割りを維持する」との方向性を否定し、あくまで抜本是正を要求したもので、山口弁護士は「立法権に対する司法権の強いメッセージ」として今後の国会の対応に関心を寄せた。

続いてもう一つの弁護士グループの升永英俊弁護士らが会見した。3年ごとに半数改選される参院で、違憲状態判決が2回続いたことから、「今の参院議員は全員が違憲状態の選挙で選ばれたと最高裁が確認した」と強調した。

久保利英明弁護士は、格差是正は優先して取り組むべき喫緊の課題だとした5人の裁判官の共同補足意見に着目し「これは衆院選でも同じ。次の選挙を控えた時期の判決として、非常に高く評価できる」と指摘した。

伊藤真弁護士も「最高裁判事の全員が違憲や違憲状態だと言っているのはすごいことだ」とし、「国会による司法判断の軽視は許さないという強い警告だ」と評価した。

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