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巨大地震で空港閉鎖時、別の着陸先指示 国交省が重点対策

国土交通省は26日、首都直下地震と南海トラフ巨大地震を想定し、2016年度に重点的に取り組む対策をまとめた。国が空港の被害状況や航空機の残燃料を一元的に把握し、ほかの空港へのダイバート(目的地変更)を指示できるシステムの運用を始める。緊急車両が東京都心に向かうルートを増やすため、河川敷道路を新たに活用する計画なども進める。

東日本大震災では、成田空港や羽田空港の滑走路が一時閉鎖され、旅客機など86機が目的地変更を余儀なくされた。うち14機が「燃料がなくなりそうだ」と緊急事態を宣言。優先権を得て中部国際空港や米軍横田基地などに着陸した。飛行計画より2時間以上長く飛行していた機もあった。

当時は航空各社が各地の空港と連絡を取り合って着陸先を決めた。国交省は「情報収集に多くの人員と時間がかかる」として、国が情報を一元化するシステムを16年度から導入する。

大型機や中型機の着陸が可能な全国23空港の被害状況を把握。規模の大きい成田、羽田の両空港がともに閉鎖された場合、国が目的地変更を指示する。閉鎖空港に降りる予定の航空機の残燃料を把握し、代わりの空港を管制官を通じて機長らに伝える。

国交省は巨大地震の発生により最悪の場合、成田、羽田を含む8空港の滑走路が閉鎖され、133機の目的地変更が必要になると想定。担当者は「速やかに全機が着陸できる態勢を整える」と話す。

首都圏の緊急ルートの多重化も図る。首都直下地震の発生時、同省は関東周辺と都心を結ぶ8ルートの復旧に人員・資材を集中投入する計画だが、各ルートの補完に河川関係施設を活用する。

対象は荒川、江戸川、多摩川、鶴見川。河川敷道路を、新道の建設などにより緊急ルートと接続し、車両がスムーズに都心に向かえるようにする。各河川の船着き場を使って船舶輸送も行う。

国や自治体が持つ避難場所や津波浸水想定区域、土砂災害警戒区域の位置や範囲に関する電子データの一般公開も始める。民間による防災アプリの開発を促すのが狙い。全地球測位システム(GPS)を使い、自宅周辺の危険箇所をスマートフォン上に表示したり、最寄りの避難場所まで誘導したりするサービスの開発を想定している。

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