高齢者施設や学校が独自の避難策 箱根、町の計画未完成

2015/7/26付
保存
共有
印刷
その他

神奈川県箱根町の箱根山・大涌谷で噴火が起きた際の、高齢者や子供らの避難支援に不安の声が上がっている。気象庁がごく小規模な噴火に伴い、噴火警戒レベルを3(入山規制)に引き上げて30日で1カ月となるが、町のレベル4(避難準備)の避難計画が未完成だからだ。高齢者施設や学校は独自の対策作りに動いている。

仙石原地区の有料老人ホームは介助の必要な入居者が多いため、独自で受け入れ先をリストアップ中だ。町は緊急時の避難所に小学校を指定しているが、老人ホーム側は「必要な設備がなく、入居者の状態を悪化させかねない」と消極的だ。

同県小田原市などの施設や、家族の元への避難を想定しているが、移動手段に課題が残る。「車いすの人も多く、普通のバスでは無理。いざというときは自衛隊などに頼みたい」という。

小中高生370人以上が在籍する強羅地区の学校法人、函嶺白百合学園は町役場や県温泉地学研究所と連絡を取り、火山情報の入手に努める。突然、噴石が飛んできたり噴火したりした場合、安全な地区に避難する準備の一環で、休校とした場合に授業を続ける場所も探している。

学校関係者は「登下校の状況を知らせるメールシステムを活用して保護者と情報共有を図り、子供たちの安全確保に努めたい」と話す。

箱根町はレベル4に引き上げられた際の避難計画の骨子を8月中に公表する方針で、作業を急いでいる。町総務防災課は要援護者の避難計画は「レベル4、5の避難計画が決まった後になる」との見通しを示す。

日本語を理解できない外国人観光客の避難も課題だ。7月上旬、家族6人で旅行に来たベルギー人男性(51)は「(山腹の)駅に来るまで知らなかった。仏語のニュースではやってなかった」と話すように、噴火を知らないままの人もいる。

オーストラリア人のアレックス・ノットさん(40)は「避難場所であることを示す目印が旅館や店の軒先にあれば、外国人にも分かりやすい」と提案した。〔共同〕

日経電子版が最長2月末まで無料!
初割は1/24締切!無料期間中の解約OK!

保存
共有
印刷
その他

関連キーワード

電子版トップ



[PR]