中核市の65%「児相新設せず」厚労省調査 財源など壁

2017/6/28 13:06
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児童相談所を設置していない全国46の中核市(人口20万人以上)のうち、65%に当たる30市が「今後、児相の新設を検討していない」と答えたことが28日までに厚生労働省の調査で分かった。2004年の法改正で中核市も児相の設置が可能となったが、金沢市と神奈川県横須賀市しか置いていない。調査では、財源や人材の確保への懸念が大きな壁となっている現状が浮き彫りになった。

政府は、増え続ける児童虐待への対応強化に向け、今後5年をめどに中核市への設置を促進する方針で、今回の調査結果を踏まえた具体的な取り組みが求められそうだ。

児童福祉法は、都道府県と政令市に児相の設置を義務付け、中核市による設置も認めている。ただ中核市では金沢、横須賀の2市しか設置しておらず、今年4月施行の改正法では、中核市と東京23区に関し、5年をめどに児相が設置できるよう政府が必要な措置を講じると明記した。

厚労省は1月、民間機関を通じて、48ある中核市を対象に児相設置に関する調査を実施。金沢、横須賀を除く46市では、30市が今後の設置を「検討していない」とし、「検討している」は11市にとどまった。5市は未回答。

検討していない理由(複数回答)では、「財政面、人材育成面での負担が大きく困難」が最多の16件で、「国や県の動向を注視している」の12件が続いた。

児相を巡っては、児童福祉司など専門職を含めた人員の確保が課題となっており、調査では「十分な人材確保が難しい状況で児相を増やせば、逆に組織の弱体化につながり、児童虐待への対応を悪化させる」といった懸念も示されたという。〔共同〕

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